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良書のレビュー研究所

様々な本(経営・マーケティングがメイン)のレビューをできればよいなあと思っています。

【最後に】現代広告の心理技術101:その7(最後に)





■この本の構成は、3部構成になっています。


●その1:本の序盤では、人間とはどういった欲求をもって購入に至るのか?という人間の基本的真理を詳しく解説しています。


●その2:第2部には、消費者心理の基本原則を17のパターンで詳しく解説しています。これについては、このブログの「その2」から「その6」に代表的な心理技術としてご紹介しました。


●その3:第3部では、見込み客が買わずにはいられないテクニックをさらに具体化し、41のパターンで詳しく解説しています。(本の中心からラストにかけて)

この第3部のテクニックは、実際に広告を作るときのチェックリストとして、41パターンと照らし合わせて利用することができるようになっています。

この41のテクニックを具体的に全部ここで解説するのは避けますが、実用的な事柄がきちんと示してあるので、抽象的な考え方はほとんどありません。

実際に広告を作る場合どうしたらよいか?と言う部分を確実に示してくれるテクニックとなっています。広告作成ハンドブックとして活用できるチェックリストとなるでしょう。


●そして、最後の数ページには、レスポンスを上げるための作成した広告のチェックリストが記載されています。

これに基づいて作成した広告をチェックできるので、見逃していることはないか?といった不安も全て解消できます。

この最後の101のチェックリストには、レイアウトやコピーの内容といった細かい部分まで網羅されているので、このチェックリストを使って広告を作ることが可能です。





■最後に

いままで経営、マーケティングに関する本、人間心理学に関する本、などたくさん読んできましたが、抽象的な内容が多い本が多かったです。


一方、この本においては、全て具体例が示されているばかりでなく、実際に効果のある広告を作成していくことができる手順書としても使えるため、非常に実践的な内容になっています。

ただ読んで終わり、という本ではなく、広告を作るための手順書・チェック機能のあるものです。

だいたい本を読むと、この点は余計である、とか、これは納得がいかない、といったことが出てくるものですが、この本は、マイナスな要素が全く見つからないです。

広告、チラシを作ってそれを効果のある広告費とするためにも、本書を利用すれば、成功する広告を作ることができそうです。

広告を作らなければならない人は、この本を利用して作ってみてはいかがでしょうか?

現代広告の心理技術101:その6




■反復と重複で親近感を得る

広告を何度も送る反復によって、何度も目にする見込み客が、親近感を得るというものです。

こういった何度も接触を試みることで、近い関係に感じるという心理的手法は、なにも広告に限ったことではないと思いました。


しかし、本では、やりすぎに注意せよ、とも書いています。最初の印象が悪ければ、それを何度も見る度に嫌悪感が増していくという風に注意喚起しています。


そういった場合を避ける方法として、同じ商品の広告でも、表現の仕方やコピーを変えることで、違う広告として認識されるようになるということだそうです。

この同じ広告の別バージョン作成によって、受けては、前回の広告の再利用だと気が付かず、新しい広告だと勘違いしてしまうとのこと。


一度広告を送って反応がない場合は、この反復・重複の方法を利用することで、新たな顧客獲得ができるかもしれないと思いました。




■修辞疑問文で訴えかける

質問に見せかけた疑問文を修辞疑問文と呼びますが、この疑問文がどういうものかは誰でもしっている内容ですが、これを広告に応用するというものです。

弁護士の反対尋問、石鹸のコマーシャル、といった具体例を挙げて、その使い方を解説しています。他にもテレビなどでもこういったコマーシャルはたくさんあります。


では、なぜ、この修辞疑問文が効果があるのか?

それは、この疑問文を伝えることで、聞き手や読み手が意識的に広告主のメッセージについて考えようとするからなのだそうです。


何も考えずに見る広告と、広告のことを考えながら見るのとでは、受け入れられる可能性が異なってくるのはなんとなく理解できます。消費者の脳にメッセージが焼付くといった感じでしょうか‥。

説得の成功率を挙げるなら、こういったテクニックもあるということですね。




■説得力のある証拠を示す

証拠を示すという方法は、インターネットのセールスレターなどで良く見かけるテクニックなので、これについては、良く理解できました。

人間は、購入するときの判断には損失の恐怖が付きまとうため、自分にとってどんな価値があるのか?(コンサル講座ではベネフィット)ということを気にするため、ここに証拠を示すことができれば、当然、購入判断へ結びつく可能性が高くなるのです。


『その5』でも書きました、「中心経路」という判断材料は、高額商品になればなるほど、必要になってくるものということです。

証拠には、事実、数字、証言、調査、表、映像、とったものが利用できる。


現代広告の心理技術101:その5




■消費者を説得する場合の6つの武器

その4で解説しました、カラフルで楽しいイメージ、ユーモラスなテーマなどの広告にする場合のことを⇒周辺経路 と呼びました。

この「周辺経路」で説得する場合には、6つの説得の武器が存在するので、それを積極的に利用すれば、売れる広告を作成することができる、ということです。

しかし、値段が高い商品、図や統計データなどの証拠、証言、調査、に基づいて広告を作らなければならない⇒中心経路 の場合は、この6つの説得の武器は機能しないそうです。

それは、ぜいたく品や高額品ほど、十分な思考や推論、正当化、といったことが必要になるため、イメージ戦略は機能しないということです。


その6つの武器とは?

1:社会的証明
2:行為
3:権威
4:返報性
5:コミットメントと一貫性
6:希少性・限定性


となります。

それぞれ、具体例が示されているので、周辺経路のアプローチの場合には、具体例に沿って広告を作成することが可能となります。




■2面性のあるメッセージを記載する広告

自社製品のみを宣伝する一方的な広告よりも、ライバル会社と自社との2つの特徴:二面性で説明する方が購入に踏み切る確率が高くなるということのようです。

この二面性は、ライバル社の商品を批判するのではなく、相手の良い点を指摘しながらも、フェアな態度を取ろうとしていることが分かるので、思慮深くて信用できる広告であるという考えを持たせることができるものです。

これも具体例が示されていて、どのような使い方をしたら良いのかが分かりやすかったです。