乾いた風の中に冷たさが混じり、
夕暮れの美しさに、確実に季節が傾いていく感じがします。
一年の中で一番過ごしやすくて、一番好きな季節です。
前を見るというより、
振り返ることが多い季節だなとも思います。
以前、ブロ友さんが話題にしていたのですが、
秋と言えば─私は金木犀の香りですね。
学校に大きな木があったりしませんでした?
私が通った小学校には大きな木が何本かまとまっていて、
近くを通るとその香りが強烈過ぎて、
実は頭が痛くなるくらい苦手でした──![]()
ただ、ある日、家の窓際に座って本を読んでいたら
遠くから、ふわっと香ってきたその匂いに、
「あ~秋って感じ、良い匂い~」と思い、
同じ花なのに、なぜ距離でこんなに違うんだろう?
と子供心に少し不思議に感じました。
当時、アパートの4階に住んでいた私は
どこから?
と匂いのくる方向に目を向けてみました──
いつの間にか、うす暗くなっていた部屋の中で
本を読んでいた私の目に、
夕陽に照らされた町並みが一気に拡がりました。
その町は、どこか紅葉したような色に染まっていて、
ほのかに金木犀が香りました──
その時、初めて金木犀を好きだと思った気がします。
近くでは苦手だったのに、少し離れると好きになる。
不思議ですよね〜。
毎年、秋になると同じ匂いが風に混ざります。
そして去年、またバイクに乗り始め──
夕方の空気の中で、あの匂いに気づきました。
昔と同じ匂いなのに、
少し違って感じたのは何故なのでしょうね…
さて、今年はどんな景色の中で、
あの匂いを感じることができるのでしょうか──
では、「時間の匂い」は、
季節が巡るころに、また─


