ユニコーン〜雪の降る町
家族でよく家でCDをかけながら歌ったな〜。夏の日の夕暮れなんかに、ごはんの準備しながら、息子と大合唱したりした…奥田民生。
年も押し迫ってくると、聴きたくなるユニコーンの『雪の降る町』
暮れの午後の弱い陽の入るリビング。
もう5時には薄暗くなる慌ただしい年末。
何をするわけじゃないけれど、主婦は気忙しい。
さ、お買い物にも、行かなくちゃ、玄関もきれいに掃き清めて、お正月の準備。
僕らの町に、今年も雪が降る
見慣れた町に、白い雪が積もる積もる
神奈川にはお正月には雪が降らないけれど、奥田民生の故郷の広島だって降らない(笑)
でも、雪が降っている情景がこの歌には合っている気がして…。
私には戻る故郷もないし、待っている人もいない。お土産も買わないし、新幹線にも乗らない。
なので故郷があって、そんなお正月を過ごすひとは少し羨ましいと思っていた。
温かく誰かの待っているお正月。
私の育った家は、いつだって薄暗く冷たかった。
豪華なお料理がテーブルに並んでいたけれど、どこか嘘くさく、
なんだかうすら淋しかった。
父は少しだってお正月の席にさえ座ってはいない。
塩焼きの立派な海老をつまんですぐに書斎に入ってしまう。
不機嫌にお祝いの膳を片付ける母。
家の中と裏腹な日差しのいっぱい入る眩しい晴天のお正月。
私も、お膳を囲むフリをしていたが、心は他へ行っていた。
母は弟と一緒にテレビを見る。
居間には面白くもないテレビ…。
空回りする芸人の『おめでとうございます』の連発。
〜〜〜〜〜〜〜〜
近くの街で仕事を始めたばかりの息子。
お正月には戻ってくる。
私は、この自分の家では「ああ、よく帰ってきたね!」って、お正月に帰ってきた息子を抱きしめよう。
両手で思い切り抱きしめようっと!
家族3人で美味しいものいっぱい食べて、お酒もちょこっと飲んで、ゆっくりしよう。
温かいお部屋でうたた寝をしながら箱根駅伝を見よう。
私は、私の家を作ったんです。
自分のちからで。
温かい笑顔が集まるこの私の家…。
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