女性であるサヤカを除き、圧倒的拳才を持って生まれたカイオウ、ラオウ、トキの三兄弟。
正直、北斗宗家のヒョウ&ケンシロウ兄弟よりも拳才に関しては優れているのではないかと思う。
カイオウに至っては、ケンシロウの北斗神拳の素質くらい北斗琉拳伝承者としては完璧。北斗琉拳をあれ程までに極める素質はカイオウ以外にない。
そんな化け物クラスの兄弟から、顔も似てるカイオウとラオウについてどっちが強いのかを考えてみた。
※登場時から病に侵されていたトキの強さを測るのは難しく、個人的に黒髪トキ最強だと思ってるので議論(と言っても一人)のしようがないのです。
カイオウVSラオウ
カイオウの方が強い説
- ラオウを倒したケンシロウがカイオウに惨敗→ラオウ<カイオウ
- 無想転生が通用しないとなると、ラオウも同じくカイオウには勝てない
- 最終的にケンシロウが勝ったが、秘拳があったからで秘拳を入手できないラオウには尚更勝ち目がない
以上が、カイオウの方が強い説が生まれた根拠だが(多分誰もそう思ってない)、ネタがないのでこれらを1つずつ検証していきたいと思う。
検証
カイオウ>ケンシロウ>ラオウではない
もうこれはケンシロウ好きな人はご存知だとは思うが、ケンシロウの強さは不安定である。
どれくらい不安定かというと、アミバに手こずる位不安定である。
その時の状況や相手によって出せるパワーの差が激しく、トキだと言うアミバに手こずってしまった。
トキじゃないとわかった瞬間に見せた快進撃が全てを物語っている。
そして、その後のマミヤの村ではあのラオウと痛み分けという快挙を果たす。ラオウには連戦というハンデがあったが、それにしても充分な成果である。
この時のケンシロウは友であるレイを殺られ(3日後の予定)、怒りゲージは上昇。
更にはトキとマミヤのピンチとなり、色んなゲージがMAXとなったケンシロウは、完璧であるはずのトキの秘孔縛をもやぶった。
これがケンシロウの素質。
で、この不安定さは修羅の国編でも健在。ラオウを倒し北斗神拳最強となったケンシロウは、修羅の国の3番手であり魔界に入っていないハンと凄まじい長期戦を繰り広げたのだ。
一方、ラオウは絶対的強さを持ち常に安定している。状況や相手に左右されず、実の弟にも容赦ない。情けはあっても勝つことには全力である。
なので、ケンシロウがラオウを倒したからといって、ラオウはハンとは長期戦にならないし、カイオウに惨敗するとは限らない。
大体、ラオウがハンと長期戦を繰り広げることがまず想像出来ない。
勝手な想像かもしれないが、数々の激闘、死闘を長きに渡り見続けてきた私たち読者の観察眼も、あながち間違っていないと思うのだ。
ケンシロウは無鉄砲
感情的なケンシロウの欠点ともなる、無鉄砲さ。サウザー戦での敗北はまさにそれで、あの時「敵を知ること」の大切さを学んでいればカイオウとの闘いの前に何かしらの策を講じたはず。
それをまたしても無鉄砲に挑んでしまったもんだから、魔闘気を前に為す術もなく無想転生もやぶられた。
一方、ラオウは学んだ。リュウケンにボコボコにされた時、相手の力量を知る事の大切さを学んだ。
サウザーとの戦いを避けていたのはその学びからで、知らないことで敗北する可能性があるとラオウは知っているのだ。
『無知の知』ってこういうこと?ラオウはソクラテス?
コウリュウで試したりフドウで克服しようとしたりと、割と慎重派なラオウにとって、兄の拳となれば尚更警戒するはず。
確実な勝利を掴む為に自分のペースへ持っていけるよう事前に偵察し、数々のパターンを想定した上で戦うはずなのだ。
ラオウには秘拳が必要ない
ジュウケイが、「ラオウなら動かない」と言っていた。だが、「秘拳なしではカイオウを倒せない」とも言っていた。ということは、ラオウなら秘拳がなくても勝てるということである。
その根拠は、宗家の血である。
リュウオウの子孫であるカイオウは、シュケンの子孫であるケンシロウに対し凄まじい憎悪を抱いていた。そもそもの血筋の問題もあるが、母者がヒョウとケンシロウを守るために犠牲となったことは大きい。更にはケンシロウは北斗神拳伝承者であり、カイオウにとっては憎悪満点の相手なのだ。
その証拠に、ケンシロウの名前を聞いただけで凄まじい量の魔闘気が溢れ出していた。
あれはただ事ではない、血の滾りである。
しかし、ラオウは自分と同じリュウオウの血族であり、たとえラオウに対し憎しみを抱いたとしてもその血は反応しない。いくら弟への情愛と決別しようと、対ケンシロウに比べて魔闘気の量は格段に落ちるのである。
血族への憎しみがない分魔闘気は激減する。
ラオウと対峙した時のカイオウからは何も出ていなかったのがその証拠。
ラオウ相手では空間を歪ませる程の魔闘気が噴出しないとなれば、ラオウの無想転生が通用する可能性もあるのだ。
つまり、カイオウはシュケンの子孫であり北斗神拳伝承者のケンシロウにのみ、最強の魔神となる。
相手がラオウとなればそのような特効はなく、純粋に拳の勝負となり、それならラオウが勝つというのがジュウケイの言葉の真意である。
更には、リンはケンシロウがカイオウに敗れたにもかかわらず、カイオウに対し
「あなたはラオウに勝てない」
「戦っていれば必ず敗れていたでしょう」
と断言。
ケンシロウは負けたけどラオウは勝つと。これは、ラオウの絶対的強さを表すものである。
幼い頃とはいえ、リンはケンシロウやラオウの戦いを目の当たりにしてきた。数々の強者たちの激闘も見てきた。その上で断言したということは、絶対的強者がラオウであると認めているのと同じである。
これに関してはケンシロウもハッキリと「拳では俺をしのぐラオウ」と認めている。本人が言ってるのだから間違いない。
結論
ラオウとカイオウでは純粋な拳の勝負になるため、
ラオウの方が強いです。
もしカイオウが北斗神拳を学んでいたら、どうなっていたかわからない。
ケンシロウにとってはラオウと同じく、乗り越えられない大きな壁となっていたかもしれない。