職場での閉塞感が私生活に落とす影が度を越え始めたのがこの春。退社後あるいは休日という本来自由な時間すら社用携帯という足枷に歩を妨げら始めた。


何とか解放される時間を確保しようと、無理矢理旅行の予定を入れ始めたのが8月。以後月1で遠出をしては豪遊。しかし旅行から戻ればまたすぐさま閉塞感の真っ只中に引き戻される。毎晩強い酒でストレスを薄め、財布はやせるばかり。


儲けたいという欲を持って望むギャンプル程勝てないもの。ご多分に漏れず今年は全く勝ってない。以前は少なくとも2ヶ月に1度は月間でプラス収支になっていたし、GⅠでは自分なりに派手に勝負しては半年から一年に1度は勝っていたものだが、カンパニーの天皇賞以来大勝していないのだから不振が長い。


とはいえ賭けなければ勝ちようがない。額は抑えつつあえて不慣れなことを試みたのが今回の秋華賞。狙ったのは横山典弘騎手アカンサス。横山典騎手を狙うのはいつものこと。メジロライアン以来のファン、セイウンスカイの頃からは完全なる「ノリオタ」である。


普段なら単勝もしくは馬連5点程度で勝負するが、今回はワイド8点勝負。春のクラシックホース2頭は外し1発のある騎手や大駆けしそうな馬へ流した。→→結果4着流し1~3着+5.6着。馬券的には惜敗。


今日は仕事であった為、仕事の合間にワンセグ観戦。その小さな画面からでも一瞬夢を見させてもらった。何より内容がいい。スタートは出負け気味だがすぐに内に入れ外枠の振りを消す。道中後方のまま。元より期待していない分不安もない。


突如、胸高鳴ったのは3、4コーナー外に膨らむ馬群を内から捌く。コーナーワークで一気に先団を射程に。直線面白いように前が開く。

結果4着。最後まで伸びてはいる、欲を言えば3着は欲しかった。それは言うまでもないこと。馬券圏内に入れば内容以前に損得の話になる。ここでの価値は4着でのこの満足感。だからノリオタは辞められない。

勝負を捨てていた訳ではないが一か八かの戦法。前が詰まればそれまで。今持てる力と選択肢の中からリスクの低いものではなく、最上位に来る為の最善の策を取る。非難や失敗をおそれるよりも可能性を求める戦い。


常に一発を狙う気概。日々の生活に前向きに望む勇気をもらうには十分のレースだった。


第16回秋華賞
1着▲アヴェンチュラ 岩田
2着△キョウワジャンヌ 飯田
3着○ホエールキャプチャ 池添
4着◎アカンサス 横山典
5着△リヴァーレ 江田照
6着△デルマドゥルガー 武豊
今はあれもこれも狙える立場にはない。老け込む年でもないが決して若いとはいえない。狙えるチャンスも無限ではない。

それだけに一歩ずつ歩を進めてきた舞台では結果的に願い叶わずとも自分の力だけは出し切りたい。

元より得意な舞台設定。同世代やそれ以下の既成勢力に上前をはねられることだけは何より避けたい。


第24回MCS南部杯
◎ランフォルセ
○オーロマイスター
▲トランセンド
△エスポワールシチー
△ボレアス


隙を見せずあえて空気を読まないこと、求められるのは緻密さ図々しさか。
秋の運動会シーズン到来。たまたまニュースで脱ゆとり運動会について取り上げられていた。とはいえただ競技の結果に順位をつけるという以前なら当たり前な話。

さかのぼって自分の運動会の記憶を呼び起こしてみる。徒競走で1着をとったことはない。といって特別遅かったという記憶もない。実際40人クラスから上位3~4人が選ばれるリレーの選手になったことも1度ではない。

自分の記憶が正しければ徒競走は6頭立て学年の男子が60人程だったので10レース編成。予選の持ちタイムで6人ずつ区分けされ持ちタイムの近いもの同士が走る組み合わせになる。

従って序盤1~2レースは太ッチョくんや運動音痴クンの組み合わせで始まり、メインの後半2レースはリレーの選手達によるハイレベルなスピード比べとなる、南関東のクラス風に並べるとこんな感じか?

○○小学校○年男子
1レース 未格付(50m15秒超)
2レース C3(一・二)
3レース C2(三・四)
4レース C2(一・二)
5レース C1(三・四)
6レース C1(一・二)
7レース B2・B3
8レース A3・B1
9レース オープン特別(A2・A3)
10レース 重賞(オープン)


1~2レースはご愛嬌で観客の笑いを誘う、事実上の学年ビリ決定戦であるが選手にそんな悲壮感はない。普段の体育の授業では常にワースト3争いを演じ、運動会でも団体競技ではチームの足を引っ張る可能性が高い。

しかしこの徒競走はむしろ大チャンス。何せ普段の授業(クラス)では何をやっても下位3位の彼らだが運動会は同学年が同じ土俵に立つ。3クラスあれば下位9人の揃い踏み。上手いこと1レースに出られようものなら注目の集まる第1走で頭までありうる。(その必死さが注目と拍手を集めるのだが…)

運動会で1着を取ればこれは栄誉なこと!私の学校では3着までリボンが与えられたもので、1着:赤、2着:青、3着:黄のリボンを肩につけてもらえた。リボンがあれば閉会式まで鼻が高いだろうし、家に帰ってリボンをアルバムにでも挟んでおけば末代までの自慢話になるだろう。


自分の話に戻る。自分が出走したのは大体7~9レースくらい。正直6レースより前に出ればあっさりだろうが、予選で手を抜くような駆け引きは好きではなかったし、うまく行けばリレーの選手にもなれるかもという色気もあって真面目に走ってしまう。年次によって自力の変化はあったがおそらく実力はB1程度だったと思う。

2度リレーの選手になり9レースに出たが、その時は最下位にだけならないように必死だったのを覚えているし、8レースに出ると大体3~4着、7レースに出ても1頭降級馬みたいに場違いに強い奴が紛れてて前も後ろも離れた2着というのもあった。とにかく一度も勝てなかった。

勝ち抜き制中央競馬ではほとんど起こり得ないが、着賞金でもクラスの上下する地方競馬では上級クラスに未勝利馬がいることもある。10勝上げているC級馬もいる一方未勝利のB級馬もいる。もちろん実力や評価は後者の方が上だ。

しかしそれがどんな分野のどんな勝負であれ1番を取るのは価値あることだ。自分の中での自信となりいつまでも残る勲章ともなる。その後の人生で行き詰まった時には拠り所となり時に閉塞感を打開するヒントにもなりえるだろう。


果たして自分は運動会の徒競走に限らず1着を取ったことがあるのだろうか?今現状の職場や人間関係と比べて、これまで戦ってきた相手や持ちタイムはそれなりの水準であった思う。それでも完全に勝ったという記憶はない。

1着をとったことがない。これは自分にとって大きなマイナス。まず自分が何を得意としてどういう条件がベストなのか解らない。結果自分に都合のいい環境にたどり着く筋道を立てられない。一方でいざ勝機が訪れた時にどうしていいか解らなくなる可能性すらある。抜け出して1頭になるとフワフワしてしまうといったところ。

人生の中で望ましい結果を得るためにまずは1勝あげること、それが下級条件であってもきっちり勝ちきることが、大切なことなのかもしれない。