周囲の期待に応えたデビューから順調なステップアップだった。しかしその順調さがその後の進路選択に迷いを挟んでしまったのかもしれない。

外部要因に振り回され掴めそうで掴めない自分自身の適性、期待と落胆。惨敗から休み明けでのぶっつけ本番。迷走のまま迎えた大舞台。もしかすると今回こそが唯一無二トップを掴むチャンスかもしれない。

それにしては万全ではない。後から振り返った時に後悔が残るプロセスなのかもしれない。それでも今は届くと信じて想いを走らせるだけ。

第18回NHKマイルC
◎フラムドグロワール
○エーシントップ
▲ガイヤースヴェルト
△コパノリチャード
△インパルスヒーロー
△ストーミングスター

過ちも切なさも越えるとき 願いがヒカリ抱きしめる 未来を呼び覚まして
一ヶ所ほころびが生まれると瞬く間に広がっていくもの。一見取り繕えたとしても、また別の場所に新たなほころびが生じる原因となってしまうことが多い。

人生における運やリズムもまた同じ。一度わずかにでも狂えばその小さな歪みは簡単には消えない。往々にして徐々に大きな問題となっていく。

粗削りながら素質の片鱗を見せたデビュー戦、不安よりも期待を膨らませた初重賞、さらに無限の可能性を感じさせたレコードでの重賞連勝。もちろんこれで頂点を極めたわけではないが視界は極めて良好であった。

今だから、結果を知ってるから言えること、目指す頂点(クラシック)へは必ずしも必須の過程ではない距離短縮の2歳GⅠ。休養しても暮れの2000m戦を使ってもよかったが、確かにあの可能性を見れば行きかけの駄賃でタイトルの1つも取ってみたくもなるもの。ましてや関東所属あえて地元GⅠを避ける理由は少ない。

人生でも似たようなことはよくある。例えば新しい職場に入って入社直後の業務成績が飛び抜けてよかったとする。本来のステップアップを超えた抜擢人事の対象になる。素質はあっても経験や人脈そこから生まれる人徳がついてこない。過度の期待や周囲からのやっかみ、ちょっとしたミスを自他ともに深刻に捉えるようになる。早期に出世する必要などむしろなかった。

あくまで結果から振り替えって言えること「たられば」である。

第73回皐月賞
1着△ロゴタイプ
2着△エピファネイア
3着◎コディーノ
4着▲カミノタサハラ
5着○タマモベストプレイ

レース自体、パッと見にはスムーズに流れに乗って直線仕掛ける時にやや前が壁になったがそれにしても伸びないという印象。しかし実際パトロールビデオを見ると1コーナーで接触、掛かり気味となり3コーナーでは2着馬に蓋をされ外に出したいのに出せない。スムーズなら勝ち馬のコースを取れたようにすら思う。

しかしこれも「たられば」。実際勝ち馬も1コーナーで接触があり3コーナーで4着馬に蓋をされそうなところを割ってきた。タフさや思いきりの差だろう。

1~3着馬の明暗を分けたのは一重にこれまでのプロセス。2~3着馬は早くに頭角を表し期待を背負ったことで完成途上でありながら守る側にならざるを得なかった。結果何度となく大事を取り過ぎ、どこかで豪胆さを失った。

対して勝者はタイミングよく勢いを持って頂点へと駆け上がった。前回勝者でありながらマークも少なく過度な期待もない、ある意味では不本意かもしれないが、タイトルを持ちながら挑戦者の立場で戦える。しがらみもなく自分のために勝てばいい。その強みがレース内容にも表れていた。


これまでのプロセスを悔やんでも先は開かれない。不運な巡り合わせであったことは間違いない。結果的に背負い込んでしまったしがらみを振り切って、本来の豪快さを次の大舞台で発揮して欲しい。
積み上げた実績、期待した将来を見失うのは一瞬のこと。近づく程に見えなくなる。周囲や自分自身の期待、全うすべき役割も変わってくる。生真面目にその時々の立場で責任を果たそうとすれば自ずと綻びが生まれ、その隙を突かれることも少なくない。

今必要なのは本来の自分に戻ること。過去にも将来にもとらわれることなく自由な姿を表すこと。

第73回皐月賞
◎コディーノ
○タマモベストプレイ
▲カミノタサハラ
△ロゴタイプ
△ミヤジタイガ
△エピファネイア
△レッドルーラー

誰もが探している 幼い日々の落とし物 取り戻せるものならば I'll never loose my mind