ちょっとこっち来なさい
下向いて
口もきゅっと結んで
どうしたの?
……え?
あぁ
そうだったのね
お父さんのメガネ
踏んづけて
壊れちゃって
そっと隠しちゃったのね
誰にも言えなくて
怒られるのが怖くて
胸がぎゅってなってる顔
「ぼくは悪い子だ」
そう思ってるでしょ
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ねぇ ミラレパさんの話 聞いてくれる?
昔ね
とても厳しい人生を生きた
お坊さんがいたの
ミラレパっていう人
この人ね
若いころ
本当に取り返しのつかないことを
してしまった人なの
あとで
ものすごく後悔して
泣いて
苦しくなって
自分を責め続けた
そんなミラレパさんが
こんな言葉を残してるの
「罪を知る心こそ 道のはじまり」
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今の言葉にすると こういうこと
悪いことをしたって気づけた心
それがもう
変わりはじめてる心ってこと
何も感じなかったら
何も始まらない
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でもね
今のあなたは
ちゃんと
胸が苦しくなってる
それは
悪い子だからじゃない
分かる子だからよ
壊しちゃったことより
隠しちゃったことより
「お父さんに悪いことした」
って思ってる気持ち
それがあるから
今 こんなに
しんどいんでしょ
それはね
大事な心なの
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悪い子はね
「悪いことした」
なんて思わない
後悔できるってことは
ちゃんと
良くなろうとしてるってこと
言えなかった自分を
責めなくていい
今日はさ
勇気を出す前の日でいい
話せるタイミングは
必ず来るから
これでも食べて 元気出しなさい
にんにん
あなたは悪い子じゃない
ちゃんと
道の入り口に立ってる子よ
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ジェツン・ミラレパ(1040-1123)は
チベット仏教の偉大な聖者で
詩人としても知られています
若い頃は黒魔術で人を殺めるなど
罪深い人生を送りました
深い後悔から師マルパに弟子入りし
過酷な試練に耐えながら修行を重ねました
洞窟で瞑想を続け
イラクサだけを食べて生活したため
体が緑色になったと伝えられています
最終的に即身成仏を果たし
多くの弟子を育てました
悟りの境地を歌った「十万歌」は
チベット文学の傑作として今も親しまれています
罪人から聖者への劇的な変容は
多くの人々に希望を与えています




