ゴールデンウィークは、賭博三昧であった。
ほとんどを、雀荘かパチンコ屋で過ごした。
麻雀では、久しぶりに九州から雀士を迎えての一戦があった。
その時の様子を少しばかり。
18時スタートの8時アウト。
なかなかハードな闘いであった。
14時間の間に、私は、けんちんうどんを3杯と、
ゆでたまごを3つ、コーラを5杯、アイスコーヒーくを3杯飲んだ。
勝負の結果はどうだったか。
正直、明け方まで、かなりの勝ちを積んでいた。
一晩、麻雀をやっているとツモの流れは変わる。
その流れをどう見極められるかが大きな勝負の分かれ目になる。
(以前にも書いた気がするが)
流れが悪い時は、じっと耐えるのみ。
下手にリーチなどしても、絶対にあがれない。
そういうものだ。
その夜は、流れをよく見極められて、調子が良かった。
2時くらいに一度、ツモの流れが悪くなったが、
そこを最小失点で切り抜けると4時くらいから、またツモが好調になり、
点棒を積み重ねていった。
その事故は、ラストのはんちゃん南3局で起こった。
(まさに事故であった。私の不注意による)
それまで、負けに負け続けていた一人が、
リーチに行った。
点棒1万点わずかの、親のリーチだ。
確かまだ5巡目ほどだったかと思う。
一方、私の点棒は3万2千と浮いていた。
何気に引いた「東」。
私の手は、チンイツ手であった。
大きい手なので、ベタおりはしたくなかった。
東は、場に一枚既にきられている。
まあ、大丈夫だろ。
これが直撃しても、親の連荘狙いで、リーチ東くらいだろう。
そんな甘い考えがあった。
この瞬間に負けていたのだろう。
私が、ほいっと捨てた東に、親が震えた声で言った。
「ロン、ロン、ロンロンロンロンッ!」
手を開けてみて、私は血の気が引いた。
リーチ一発、三暗刻、ホンイツ、トイトイ、東、ドラ5。
文句なしの数え役満である。
この一撃で、私のその夜の勝ちが吹っ飛んだ。
祝儀を渡して、私はさっさと雀荘を出た。
財布には一銭も残っていなかった。
ひどい暴牌をしてしまったものだ。
これで、一気に賭博の風向きが変わってしまう。
翌日、渋谷のマルハンにガロウを打ちに行く。
1万円で魔戒モードに突入するも、わずか2連荘で終了。
ST145回転、確率90分の1というのは、甘いのかね。
結局、この日はふらふらした立ち回りで、
すべてオカマをほられて、マイナス5万。
翌日以降も、店を変えながらうち歩くが、
散々たる結果であった。
あの役満放銃から、まったくひどい出目になっているのである。
こういう時は、一度、賭場を離れるに限る。
私は、故郷の山に入った。
賭博に必要なのは、風を読む第6感である。
勘とも呼ばれるものである。
古い話がある。
かつて、インドの刑法にこんなものがあった。
罪を犯した者の前に、二つの箱を用意する。
そしてどちらかの箱を選ばせて、手を入れさせる。
一方の箱には、普通の蛇が入っている。
噛まれるが痛いだけで、3日もすれば治る。
もう一方の箱には、強力な毒蛇が入っている。
もちろん、噛まれたら死ぬ。
なんとも恐ろしい刑法のように思うが、
実際、毒蛇の箱に手を入れる者は、3割にも満たないという。
みんな自然と、普通の蛇の箱を選んだという。
不思議だが、人間には危機察知能力というか、
極限の状態で働く「勘」がやはり備わっているのであろう。
しかしながら、
都会でのほほんとした生活ばかりしていると、
そういった能力が薄れてくるものである。
だから私は、山に入った。
第6感を鍛えるには、まずは第5感を敏感にすることから始まる。
ザックを背負い、装備を整え、
道なき、山に入った。
5月とは言え、深い山には陽の光はほとんど届かない。
一人で立っていると、恐ろしく怖いものである。
じょじょに五感が研ぎ澄まされていくのが分かる。
枯れ葉の上を走るトカゲの足音にさえ、反応するようになってくる。
夜になると尚一層である。
視界が奪われるから、聴覚、そして嗅覚が恐ろしく敏感になる。
背中にも目がついているような感覚にもなる。
月明かりが届く、開けた土地にテントを張った。
テントの中にいながらも、周囲の様子を感じる。
わずかな変化にでも飛び起きるくらいである。
標高1000メートルちょっとの山ではあるが、
ちっぽけな人間には、あまりに偉大である。
学ぶべきところは多い。
2日ほど、山の中で過ごし街へ戻った。
体重は、5キロも落ちていた。
食料は、ほとんど水とカンズメだけであったし、
緊張状態で、ほとんど口にしていなかったので、それもそうだろう。
頬がこけ、目がぎょろりと剥き出しになり、
いよいよ勝負師の顔に戻ってきた。
これなら、あのとき、東を掴んだ瞬間に危険を察知できただろう。
街へ下りると、そのまま風呂場へ向かった。
断っておくが、単なる銭湯ではない。
私の故郷には、大きなソープ街があるのだ。
そこで、獣のごとく激しい行為をこなし、
体内に残っていたであろう、悪運を出し切る。
色んな意味でスッキリである。
3万のソープであったが、最高の女であった。
長澤まさみ似の24歳の子。
部屋に入るなり、即尺でそのままベッドでワンプレイ。
そして、ゆっくりお風呂につかりながらの潜望鏡。
それからマットプレイで、もう一発である。
丁寧な言葉づかいであったし、肌も驚くほど綺麗で、
なにより、あそこの締め付けが最高であった。
日々、鍛錬されているのであろう。
なにはともあれ、
これで勝負できる体になった。
今日のNHKマイルでひと勝負しようかと思ったが、
ここは「見」にまわることにした。
これも第6感に頼った結果だ。
事実、賭けようと思った馬が、
斜行で失格となっていた。
かなりの脚だったのに、騎手の追い方が下手くそに見えた。
次のレースあたりが狙い目だね、この馬は。
いずれにせよ、見に回ってよかった。
来週のヴィクトリアマイルが勝負どころだと感じている。
ガツンと張ってやろうぜ。
とりあえず、明日の仕事に行けるかどうかが心配だ。
山篭りと、ソープで腰がガクガクなんだよ。