あれは、どうしてあんなものを撮影することになったんだっけなあ・・・
2019年、日本でラグビーワールドカップが開催された年に、近所のこじゃれた酒屋のテラス席でYouTubeの番組にちょっと出たことがありました。
普段はサッカーのことを放送している番組で、その年はブームとなっていたラグビーについて語ってもらいましょう的なことになったのでした。
ワールドカップに合わせて、いくつかの海外の大学チームを集めて、上井草の早稲田のグラウンドなどでトーナメントも行われることになっており、その大会を運営していたGさんと、ただの近所のラグビー好きなおじさんである私がコメンテーターとして並んで登場するというよく分からないことになってしまったのでした。
その時に、その番組を作っていた方々ともSNSで繋がっていたのですが、それ以降、YouTubeを撮影することはおろか、会うことすらない状態が続いていたのでした。
先日、そのSさんがアップしたFacebookの投稿に、ひとこと書き込んだところ、そのSさんから「一杯やりませんか?」とのメッセージが届きました。
SNSで繋がっていたとは言え、5年前に一度だけ一緒にYouTube上で話しただけの間柄です。
言ってみれば初対面みたいなもんです。
おそらく世代的には近そうだけれど、どんなことになってしまうんだろうと、少しだけ不安に思いながら、待ち合わせしていた『大衆鉄板ヒナタ』に向かいました。
Sさんは早大グラウンドの近くにお住まいということだったので、そう遠くはないからいいだろうってことで、ヒナタを指定させていただきました。
最近は、なんでもヒナタってことになってしまいます。
だって、誰でも喜んでくれるんですもの。
「ああどうも。何年振りですかね?」
なんて言われて席に着きましたが、あれは5年前のことに決まっているのです。
ヒナタの雰囲気や、店主さん夫婦の感じよさ、そしてその味に感激してくれたようでした。
その勢いで、音楽酒場『ちんたをさんち』まで突入し、結構な時間まで飲んでしまいました。
で、結論から言えば私も滅茶苦茶楽しかったのです。
それは、Sさんもそう感じてくれたんだろうと思います。
それが証拠に、数日後、奥さんを連れてヒナタに再訪したとメッセージをくれたことによります。
「次回はご一緒させてくださいね」
と返信したところ、
「今でもいいですよ」と。
つまりSさんは、店も私も気に入ってくれたってことなんでしょうね。
でも、その日は神戸から帰京してきた息子と一緒に、娘夫婦の家にお邪魔していたので、近日中にお願いしますということで失礼をしてしまいました。
落語を聴いていると、一度訪ねた店には、もう一度再訪することを『裏を返す』という言葉で表現している噺によく出会います。
1回行って、そのまま放っておくのは失礼だってことなんでしょう。
Sさんは、必要以上に早く裏を返すことで、店にも私にも謝意を示してくれたってことなんでしょう。
年を取ると新しい友人が出来づらいみたいなことを聞きます。
でも私の場合にはそれは当てはまらない気がするんですよねえ。
有難いことです。
次は、いつヒナタに行くことになるのかな?