3年3か月振りの笑顔 | 道楽者は行く!

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ラグビーやサッカーをしたり見たり、落語聴いたり、酒飲んだり、山を歩いたり、歌を歌ってみたり、そして時折旅に出る。
そんなわたしの道楽のモロモロ・・・

「久しぶりの開催です。

もしお時間あればどうぞ」

 

随分前に研修で一緒になって意気投合した、同業他社の方からのお誘いです。

 

誘っていただいたのは、その会社で不定期的に年間数回行っていた落語会。

このコロナ禍で3年3か月振りの開催だとのこと。

 

今回の演者は古今亭菊之丞師。

年齢的にも、脂の乗り切った噺家さんと言えるでしょう。

偉そうな言い方ですみません。

 

この会社の落語会は、今回の菊之丞師匠のように毎回のようにビッグネームが来てくれています。

来てくださってた噺家さんたちは、そこで過去のネタ帳を見て、

「ここの落語会は凄いですね」

と口々に話してくれます。

 

飛び級で真打になった一之輔師

今や伯山となって講談というものに目を向けさせることに成功したスター神田松之亟師

立川流の実力者、立川談笑師

私が個人的に二つ目時代から敬愛している三遊亭歌奴師

などなど

 

とにかくすごい人たちが、この落語界に出てくださるのは、この会社のT取締役さんのお力によるものだと思われます。

Tさんは落語に造詣の深い女性。

控えめな性格ながら、好きな噺家さんはとことん好きという感じ。

この方の情熱に絆されて噺家さんたちは、条件は二の次という感じで素人が作った高座に上がってくれるのでしょう。


高座と言えば、この日の座布団は社員の関係者の方が作ったものだとか。

持ってきて初めて、こんな柄ものだと気づいたTさんは、慌てて菊之丞師匠にこの日の着物との取り合わせが大丈夫かと聞きに行った様子。

師匠は、気にしませんと言ってくださったようですが、そんなところにまで気が回るひとだから、この落語会は続いてきたのでしょうねえ。



この日の演目は、

『お菊の皿』と『愛宕山』

どちらも鮮やかでした。


同行してくれた方も、

「高座にその画が見えた!」

と言ってくれました。


まさにそうなんです。

上手い噺家さんは、我々にその噺を映像化して見せてくれるんですよね。


タダでいいものを聴かせていただきました。

また次回の落語会も呼んでくださいね。