大仕事が終わり、私たち夫婦はようやく日常に戻る事となる。
私は8週間の産後休暇があるが、夫にはない。
どんなに悲しくても仕事に行かなくてはいけない…申し訳なく感じる。
とにかく、元気をつけようと、ステーキ屋さんに2人で入った。
2人で700gほどの肉の塊をうまいうまいと平らげた。
我ながら発想が謎だなぁとは思うけど、実際元気になったような気がするw
私は100円ショップで買ったアルバムを編集したり、箱に名前を書いたり。
そう、名前。
生まれる事の出来なかった3回目の妊娠で授かった息子は
『いつき』
という名前。
ティッシュ箱より少し大きいくらいの箱に、『いつきの部屋』と書いたラベルを貼った。
中にはアルバム、木箱の中に入っているへその緒。(思いっきり『寿』って書いてるw)
母子手帳に、最初に遺骨を納めた小瓶、そしてお布団。
あまりにも小さく収まった『いつきの部屋』を常にそばに置いて生活しました。
箱を抱きしめて時に話しかけ、時に泣き。
また、寝るときは添い寝のように箱を抱いて寝ました。
ある夜、その後の私を奮い立たせる、脳に焼き付いて離れない夢を、いつきは見せてきた。
シーンは、棺に花を入れた日にさかのぼる。
現実では、とてもじゃないけど抱っこはできないその体。
でも、なぜか私は無性に最期に抱いてみたくなり、箱からいつきを抱き上げた。
抱き寄せたら、薬で止めたはずのおっぱいがビキビキと張ってきて、母乳が滲んできた。
たまらずおっぱいを出し、真っ赤なお顔の冷たいいつきの口元に乳首をつけた。
すると、見る見るうちにその赤い顔は白く綺麗な肌になり、頬は血色で薔薇色に染まる。
そして、満面の笑みで私に微笑んだ。
死んでいる、それが前提の、ファンタジーな夢。
でも、その夢を見て、私は確信した。
いつきは、私の事を責めていない。
いつきは、私に前へ進めと言っている。
わたしは、絶対に諦めてはいけない!!!!!!!
あの笑顔が、脳から消えることはないと思う。
絶対消えないように、いつきが見せた夢だと信じている。
私はそこから動き出す。
会社、息子の保育所に文章で連絡をして、今後顔を合わせた時、どんな対応を望むかを伝えた。
ネットで排卵検査薬と妊娠検査薬を注文、そして生理用品を購入。
叶わなかった神社のお守りを返納した。
赤ちゃんグッズ、妊娠仕様の物を押し入れにしまい、1か月プロジェクトの断捨離を計画。
狂ったように不用品を捨て、または売り、おりた入院保険で必要なものをじゃんじゃか買いまくった。
妊娠を告げた友人には勿論、心を許す友人に今回の死産を打ち明けただただ話を聞いてもらった。
妊娠してるから…と行けない予定だった道外でのライブに行くことを決意。
とにかく、何もない日は掃除、掃除、掃除!!!!!!!
たまには一人でカフェでコーヒーを飲みながら、延々死産経験ママのブログを読み漁ってみたり。
そうしている間に、私は泣かなくなった。
忙しい毎日で悲しさを紛らわしているのではなく、忙しい毎日が心底幸せだと感じていた。
これは、いつきがくれた冬休みだと思う事にした。
ピッカピカの部屋に大満足しつつ、年末年始は母の実家で酒を飲み好きな物を食べてゲームをして笑って過ごした。
多少風邪をひいたりはしたものの、本当にやりたいことややるべきことを存分にできた。
1月6日、生理予定日。
1月7日、職場復帰。
そして、不安が募る「生理が来ない…」状態。
運命の1月10日。
新しい命は、あまりにも早く宿ってしまった。
まぁ、この裏話は記録と関係なのでまた別の機会に。
そうそう、遺骨は納骨しないと決めています。
私か夫が死んだときに、一緒に埋葬しようという事にしました。
両親が健在の内は、近くに我が子を感じ続けていたい。
遺影代わりに、8wで流産した子と同じミニ写真立てのデザイン違いを購入して、顔が正面に映ったエコー写真を飾ってます。
8wの子にはあかちゃんまんのヌイグルミ、いつきにはしょくぱんまんのヌイグルミを買いました。
二人の遺影と遺骨を寝室にディスプレイして、今では検診前に手を合わせて「力を貸してくれ…!」と祈っています。
まさか自分が…という事態を経験し、打ちのめされて、乗り越えました。
私には臨月で死産という私とは比べ物にならないこの世の地獄を経験した実母が、私の気持ちに寄り添ってくれました。
経験者が、一番近くにいる理解者なのは、変な話幸運でした。
死産から4か月弱ですが、未だ実母と「いつきちゃんは可愛かったねぇ!!」「ほんと、勿体なかったねぇ!!」と話しています。
乗り越え方は人それぞれですが、私はいつきと周囲の人に救われました。
もし、今、死産や流産に泣きぬれながらこのブログを読んでくれている方がいるなら、こう励ましたいです。
赤ちゃんは、絶っっっっ対に貴女を責めていない!!!!!!
うん、この1行に尽きます。
あなたのせいじゃないです。
私悪くないもんのスタンスでいいじゃないですか。
地獄でいっぱい苦しんで泣いたら、頃合い見て地上に戻りましょうよ。
見えなかったものが、きっと見えてきますよ。
何度打ちのめされても、最終的に幸せになりましょう。
私は絶対に、諦めません。
計り知れない悲しみを経験した天使ママさんが、全員それぞれに幸せになりますように。
記録、終。