これも、ずっと観たかった。
事前番組と事後番組はYouTubeにもあるんですが、本編はU-NEXTだけ。
いいですよね。
TV東京が、今までの映像の呪いを無害化する一大イベントをやろうっていうのに、「祓除師この人で大丈夫なんだろうか?」って思わせる演出。
鈴木もぐらさんが得意とするキャラクターのような。
そして、ずーっと漂う、嫌な緊張感。
ありますよね。
誰も言いだせないけど「おかしいよね」っていう空気の中におかれること。
その中にいて、「誰か言い出してくれよ」「でも、それはそれで面倒だからとっとと終わってくれ」と思うような、そんな感覚。
この前に見た2作品もそうですが、フェイクドキュメンタリーは、敢えて「編集」をしないところがありますよね。
作品を作るうえで「カット」は必要な作業です。
「このシーン、セリフなくても通じるよね。」「ちょっと説明的かな。」「観客を混乱させるからなくそう。」なんて。
敢えて残したり、伸ばしたり、回し続けることで、リアリティが産まれる。
きっと、そんな中でもカットはたくさんしていると思うんですよ。
放送時間だってあるから。
だからすごいですよね、そこの判断の絶妙さ。
相当観客の心理を計算しないとできない芸当です。
それをまた、3つの異なるパートに分けて作り上げる。
嫉妬します。
そのアイデアと才能に。
そして、恐ろしいのが「信仰」
この一連の作品群の怖いところは、【意図的に人間を狂わせることができる】ことを証明していると思うんです。
これは、フェイクドキュメンタリーですが、でも、実際にあのような考え方や映像は、世に溢れていますよね。
フェイクだけど、虚実皮膜。
いや、それどころか、現実の方が性質が悪い。
この人達が本気を出せば、一部の人たちをあらぬ方向へ導くことだって容易なんじゃないかと思います。
怖い。