なんかもう、ただひたすらだな!って、思うような序盤。
だけど、どこかコミカルにも思えてしまう部分もあり、美しさもある。
アカデミー賞の撮影賞にノミネートされていましたね。
吸血鬼の所業のグロテスクさもさることながら、カルメンの異様さも・・・いや、そこまで異様な人物ってわけじゃないんだけど、じわーっと滲み出る生理的に嫌な雰囲気。
これを出せる俳優さんって、凄いですよね。
音や言い回しで作る「キャラ芝居」だと、一気に寒くなる。
今回はちょっとだけ前情報を入れました。
ちょっとだけ歴史の勉強もしました。
その方が楽しめそうな予感がしたからです。
実在の人物を扱った、面白い視点での作品なのですが、前情報がなくても「吸血鬼とその子供たちの遺産争い」とか「ついに死のうとしている吸血鬼」とか、もう一発で引き込まれる要素は盛りだくさん。
とはいえ、それだけでは済まないのですが・・・。
終盤はもう、めっちゃくちゃだから。
息をもつかせぬめっちゃくちゃ具合だから。
わんこそばのスープが背脂たっぷりみたいな。
向こうサイドは、「これが普通ですよ」とあっさり。
まるでサッパリしたもののように、どんどんお椀によそってくる・・・。
蓋を隠されて。
そんな感じ。
いやぁ、すごい体力使った。
面白かったです。