本当にその説明でいいのかい?
わかった。
それでいくのね。
観るから。
そのつもりで観るから。
だから、驚かないと思うよ、こっちは。
遊園地で老人が罵られ、大変な目にあうってことは、もうわかってるんだから。
そんなシンプルな書体で書かなくたっていいじゃないか。
あと、予告以上のことって起きるの?
予告で全部やってない?
そんな不安と、一抹の期待を胸に、ジョージ・A・ロメロの「アミューズメント・パーク」を観てみたんです。
これもまたあらすじを観ていなかったので、めちゃくちゃ食らいました。
っていうか、作品の作られた目的を知らなかった。
これは、あまりに辛い。
でも、今のうちに観ておかなければならない。
アンソニーホプキンスの「ファーザー」も素晴らしかったですが、やはり当事者の目線から描かれるものは、すさまじい。
そして、いずれ自分がそうなった際に、社会がどうなっているのか。
「変えなければ」というのがこの映画ですよね。
自分に返ってくるわけだし。
前にも書いたと思いますが、今は結構時代の過渡期なような気がします。
上の世代にされたことを下の世代にするのか、自分たちが止めるのか。
その判断を迫られる世代が僕らの世代なんです。
僕らが、おんなじことをやっていたら、世の中の進歩を恐らく10年以上遅らせる。
そういう意識で生きていかねばと常々思っております。
ただ、ちょっとだけ怖いのは・・・もっともっと下の世代が「2000年代は甘かった。これからは弱肉強食だ!!」となった場合。
ないとは言い切れません。
AIが人の要不要を判断できるようになるようになれば、「AIが言うんだから」と行動に移すことはできる。
罪悪感を減らせる。
そんなとき、「自分は粛清されない側に」「力を持たなくては・・・」という気持ちにどうしてもなりがちだけど・・・それじゃいかんのです。
そうしなければいけない社会を正しつつ、でも頑張っている人は頑張りを評価される社会。
僕はそれがいいなぁと思います。
結局頑張っても、妬み嫉みで努力していない人に足を引っ張られる人も多い。
それぞれちゃんと棲み分けしようよと思うのです。
格差とは違ったかたちで。
それってどうやればいいんだろうと思います。
なかなか答えは出ない。
この作品は【老い】というものがテーマになっている。
だれしもに訪れるもの。
どうにもできないもの。
だからこそ辛いんですよね。
だし、だからこそそこに目を向けなければならない。
ボーっとしてたらあっという間。
とてもメッセージ性の強い作品でした。
グロテスクな描写などはなく、1時間弱の作品ですので、是非。
行動を起こすきっかけには十分。
お年寄りには、もっとやさしくなろう。