A「サイアークがやられたようだな。」

 

B「フフフ・・・。ヤツは四天王の中でも最弱。」

 

C「人間ごときに負けるとは、魔族の面汚しよ。」

 

 

「ソードマスターヤマト」の有名な一節ですよね。

 

この作品以外にも似たような描写は脈々と受け継がれていますよね。

 

「苦労して倒したアイツが、最弱なんて!これからどうしたらいいんだ!?」なんて主人公サイドに絶望を与える、とてもいい演出なのですが、最弱と言われたキャラのことを思うと、なんだか居たたまれないですよね。

 

四天王って、生まれながらになるものではないと思うんですよ。

 

魔王軍で「明日から、四天王と言うシステムを設ける。お前たちの中でより強いものを4名うんたらかんたら・・・」的な発表があって、そこから何者でもなかったモブたちが、四天王を目指して頑張るわけですよね。

 

で、その中で何度かの入れ替わりや序列の変更なんかもありつつ、ようやく主人公たちを迎える【四天王】が組織される。

 

なのに最弱って言われちゃうなんて!

 

あまりに可哀想!

 

モブたちからも言われるわけですよ。

 

「うわぁ、俺たち最弱の四天王のとこに配属かよ。」

 

「△△さんのところがよかったなぁ・・・。」

 

とか。

 

「あいつ、最弱の癖に、めっちゃイキってるな。」

 

「うわ、必死だな。」

 

みたいなことを。

 

不憫。

 

 

こんなんだったら、【モブの中でも相当強いヤツ】でいた方がよかったんじゃないか?

 

下手に四天王なんかになったばっかりに、劣等感の日々だ。

 

だけど、他の3人とは圧倒的に実力の開きがある。

 

俺なんかが四天王でいさせてもらうだけでもありがたいと思わなきゃ。

 

 

なんてことを考えながら、眠れない夜を何度も過ごしたんじゃないかと思うのです。

 

おい!

 

お前ら、それでもいうのか!!

 

 

「フフフ・・・。ヤツは四天王の中でも最弱。」

「人間ごときに負けるとは、魔族の面汚しよ。」

 

ってよォ!!

 

完了