以前「スポットライト」という作品でも少し言及しましたが、「ちがうちがう!今お前じゃない!!」って時に、思いっきりぶん回しちゃう現象を、僕は「主役病」と呼んでいます。
弁えず、自分のことばっかり話しちゃう。
流れを無視して、自分の主張ばっかりしちゃう。
みんな自分のことを知りたがってる、みんな自分を見に来てると思い込んじゃう。
誰かの人生の時間を奪っていることに対する意識が皆無。
非常に厄介なんです。
特に日本社会では。
やっぱり、謙遜こそが美徳とされがち?
それだけじゃないんです。
現状不満足こそが、やはり上に行ける原動力だと僕は思っています。
満足すると、偉くなると、いつの間にか「主役病」に感染する。
ようこそ来てくださいました。
わざわざ出てくれてありがとうございます。
そう言ってもらえることも増えてきました。
だけど、主役は僕じゃない。
この言葉をくれた人達であり、観客なんだ。
まず、尊重するべきは、彼ら。
自分を主役と思い込まないこと。
これは、とことん自分に言い聞かせないといけないことだと思っています。
「ピエタ」大千穐楽の僕の挨拶みたでしょ?
あそこでさ、Aでリーをやってる僕が「いやぁ、Aでは僕もリーをやってましてね、こんな苦労があって、どうのこうのでした」なんて言っても、やっぱり【今じゃない】んですよ。
(もちろん、やってたことは言わないと、選んでくれた人たちに申し訳がないから言いましたけど。)
今まで観客が観ていたのはBチーム。
その感動に水を差してはいけない。
正直出たくなかったくらい気まずかった(笑)
だけど、あそこでぶん回すほど、僕は無粋ではない。
僕を応援してくれる方には、配信や別の機会で想いを伝えられる。
物足りないと思われるかもしれないけど、too muchよりはいい。
カーテンコールではお客様にだけ御礼を伝えられれば、裏に戻ってから仲間たちにはいくらでも伝えられる。
周囲の仲間にもいつも言っているんです。
僕が「主役病」に罹ったら、すぐに教えてくれと。