これもかなり前の話になるのですが、濃厚接触者となり、PCRを受けに行った病院でのお話。
普段の検査と、濃厚接触者として受ける検査は、意味合いが違く(感染の恐れがあるため)病院でも他の患者さんとの接触を避けたりしなければなりません。
それぞれが個室に入り、お医者さんが回ってくる。
クリニックは、かなりバタバタしていました。
で、そこで聞こえてきたのが看護婦さんの「先生、混乱するので順番に言ってください!」の声。
これ、本当にすごいなと感動しました。
これを言える人ってとっても少ないですよね。
立場とか上下関係とかある中で、一旦流れを止めることができる人ってすごいなといつも思います。
ある種の冷静さを持っているし、冷静さを失わない工夫に思えるからです。
僕も、普段「分かったふりをしない」ということを心がけておりまして、演出家から飛び出した聞いたことのない専門用語は絶対にスルーしないようにしています。
「こんなことも知らないのか」と思われるのが怖くて、聞けないというのは、あとできっと恥をかくことになるだろうから、稽古場ではどれだけ馬鹿と思われようとも構わないから、分からないことは分かるまで聞くようにしています。
で、ちゃんと「ちょっと待ってください」を言う。
now loading は告げるようにしています。
今の理解度で進むのは危険だと思ったら、勇気をもって待ってもらう。
もう一回やらせてもらう。
これがとても大切だと思いました。
また、最近のニュースで、ワクチンの副反応が出ても“5割超”は「会社・学校を休まなかった」なんていうのがありました。
基本的に、専門分野外には安易に言及しないようにしています。
なんか、興味を持っているフリして、結局中身のなさを露呈しかねないから。
ファッションで言及したらいかんとも思うし。
しかし、この事実はいかんでしょうと思いました。
もちろん、『自己判断』なのかもしれませんが、休もうよ。
休ませようよ。
休まなくって偉いねじゃないと思うわけです。
目指すべきゴール。
僕らで言うと、本番。
会社で言うと、プロジェクトの納期のようなものでしょうか。
最終的な成功、スケジュールを考えた場合、休ませずに体調を崩された方が、もっとひどい事態を招きますよね。
だけど、そこの判断を下せないリーダーは多いです。
「お前が言うのか?」「お前ごときが休めると思うのか?今の進捗率で。」なーんて声も聞こえるかもしれませんが、「ワクチン休暇」のある会社も多いです。
先ほどの看護婦さんの話じゃないですが、人間余裕がなくなると、思考停止をしてしまいます。
「時間がない!」と騒ぐ前に、スケジュールを組みなおせばいい。
そんなに焦ることじゃない。
だって、間に合えばいいんだから。
たった1日の、しかもたった1人のストップくらいどうってことないでしょ。
1時間で1億稼ぐオレ様がうんたらかんたら・・・。
次の日から、また10時間働いて10億産み出したらいいじゃん。
損失が出るなら、別の方法で出さなくする、少なくする方法って本当に存在しないのかな?
ゆっくり休んで、明日からまた頑張るじゃダメなのかな?
作業時間よりも作業効率じゃないですか?
1日にエンターキーを100,000回クリックしなきゃいけない仕事が1日遅れたら、確かに取り戻すのは至難の業で、作業時間がものを言いますが、そういう仕事はかなり少ない!!
(1日10万エンター業務の方がいらしたらごめんなさい)
いつも思います。
僕らは、変化の中間にいるから質が悪いと。
上の世代は、割と根性論。
下は、変わろうとしている世代。
僕らの上は何世代も根性論で、「俺たちの時代はな」という圧を受けてきた。
だから、「俺らもやったんだから、お前らもやれよ」という人と、「俺らがやられて嫌だったことは、下の代にはやらせない」の二通りの人がいるんじゃないかなと思います。
社会ってのは、そんなに甘いところじゃないんだよ!
という言い方もできますが、社会を厳しいものとして、心をすり減らして働くよりも、「通常」に持って行くことが、僕らの世代の使命なんだと思います。
先にも書いたように、だからこそ意見が割れる世代でもあると思います。
代わりが効かないからこそ。
使い捨てにせず。
ね。