日本アニメ史に残るプロパガンダ映画と言われる本作。
第2次世界大戦後、駐留軍はこの作品のフィルムの破棄を命じていたが、どういうわけか複製が1本だけ処分を免れており、それが修復されたとのこと。
誰かが隠していたのでしょうか?
自分の作品に愛着を持ち、処分されまいとしたのでしょうか?
その人のお陰で、76年の時を経て、今こうしてアマプラで観ることができているわけです。
僕のこのブログが果たして76年後も残っているかと考えると、なんかすごく寂しくなります。
Amebaがブログサービスを辞めたら、あっという間に消え去ってしまう儚さが実はこのブログにはあります。
数百年後の人の心には届かないのかぁ・・・。
より、今を生きる人たちを意識して書こうと思った次第です。
さて、この映画、カテゴリーが「ミュージカル映画」なんです。
無理やり分類したと思われるでしょうが、違うんです。
確かにですね、よくできた曲が多いんです。
耳に残る軽快なメロディ。
教育・思想・ストレート過ぎる歌詞。
この映画がどんな目的で作られたのかが、ありありとわかってゾッとします。
そして、この映画では、「ガヤ」がよくつかわれるのですが、異様に長いんですよね、ガヤが。
それがすごく怖い。
あとたまに唇が怖い。
動物にこの唇つける?っていう唇が突如出現するんです。
で、僕が観たのはデジタル修正をしていないバージョンだったので、結構音ズレが酷い。
なので、より唇とセリフのずれもあって不気味に感じたのかもしれません(笑)
実際にスタッフが体験入隊をして作ったというだけあり、かわいいキャラクターなのに、戦闘シーンはとてもリアルで、生々しさすら感じました。
戦争の悲惨さや恐ろしさを伝える戦争映画とは違い、怒りを煽り、正当化するプロパガンダ映画。
観ている子供たちに対して「次は君たちの番だ!」と言わんばかりに締めくくられる。
恐ろしいですね。
映画がこういう使われ方をしてしまうのが。