俳優の仕事は、残業がとても多いように思えます。

 

これ覚えといて、これ観ておいて、読んどいて、勉強しておいて、考えておいて。

 

稽古じゃない時間でもずっと作品のことを考えてるし、稽古以外でも「働いている」時間が多いわけです。

 

僕は、そんな時間が好きでした。

 

台本を何度も読み、プランを練り、ヒントとなりそうなものを探す。

 

ですが、出させて頂く作品が増え、これにさらにやらなくてはいけないことが増えていきました。

 

増えるにつれて、この【時間】がどんどん減って行っているように思えて怖かった。

 

ひとつひとつ丁寧に仕事を出来てないんじゃないかと。

 

寝る時間を削れば、時間は確保できるけど、それじゃ体を壊してしまうし、心もトゲトゲしちゃう。

 

そんなこんなで、ちょっとした「ノイズ」(と言ってはいけないんだろうけど)が入ると「これは台本を読む時間を削ってまですること?」とか「いや、流石に今日は寝させてよ、明日にしてよ。」「それは、やっておいてもらえないかな?」なんて僕の中にも変なものが生まれてしまう。

 

これは、どんどん膨れ上がっていくし、なんなら一生付き合っていくものだろうなと、気持ちに蓋をしていたのですが、これから先もう一段ステップを上がるためには、今のままじゃいけない!

 

そう考え、ふと思いました。

 

残業をやめてみよう

 

よく考えたら、全部その場でできるんですよ。

 

まず台本をもらって、初めて読みますよね。

 

で、改めて覚えようとする。

 

はい、ここにまず無駄が!

 

もう、最初に読んだときに覚えるつもりで読もうよと。

 

そうすれば、「覚える」という「作業」がもうちょっと効率よくできる。

 

覚えた先が大切なんだから、覚えることに時間を割いていてはだめですよね。

 

観ておいて、読んどいて、勉強しておいては、言われる前にやっておこう。

 

毎日1本映画を観れば、常に何かの情報にアンテナを張っていれば、ダンスやボイトレ、筋力トレーニングを日常から行っておけば・・・。

 

演出家からの不意のリクエストにも対応できるんじゃないでしょうか?

 

そうすれば、「こういう映画があって観ておいて欲しい」と言われても「あ、それならもう観てます。」と応えられ、宿題にしなくて済む。

 

振り付けだって、歌だって「次回までに」じゃなくて、その場で全部覚える、正解を出す。

 

余裕があれば、アイデアだって浮かびやすい。

 

どんどん自分の時間を増やして行こう。

 

これが出来たら何にも怖くない気がする。

 

うん。

 

残業をやめてみよう。

 

完了

 

未就学児童入場可になりました!!

http://theworks.co.jp/itoyuichi/bdevent2018/ticket_new/