はーい! 科学オタクのナオでーす。

 

よく宇宙の始まりは138億年前だって聞きますよね。

あれって、どうやって計算するのでしょうね。

宇宙の歴史 

時空人 goo blog「脳トレ宇宙論ー人類の見果てぬ夢」よりお借りしました。

 

地球から最も遠い星は、の速度でも約280億光年もかかる遠い場所から届いています。

280億光年って!

宇宙の歴史の倍近くもあるじゃない!

どうして?

 

ということで・・・

 

星までの距離はどうやって測定するの?

 

今回のトピックは下のURLを参考にさせていただきました。

星までの距離はどうやって測定するの? | 国立天文台(NAOJ)

 

測定方法の概要

  *今回は、下の1と2について書いています。

  1. 銀河系の中の近くの星までの距離は、三角測量の原理を使って測定することができます。
  2. 星の色からは、その星の本当の明るさがわかります。星の本当の明るさと見 かけの明るさを比較することで、その星までの距離が推定できます。
  3. 近くの銀河などの場合には、星の本当の明るさと色の関係に加えて、その銀河の中にある脈動変光星という星を使うことによって距離を推定します。
  4. 遠くの銀河などの場合には、銀河の中にあらわれる超新星を基準の明るさとして使うことで距離を推定することができます。
  5. 非常に遠くの銀河までの距離は、その銀河が遠ざかる速度を使って推定します。

具体的な距離測定方法

1. 近くの星までの距離:「三角測量」の原理を使って測定

 

 三角測量というのは、例えば、川の向こうにある物までの距離を、こちら側から測定する方法です。

 川のこちら側の離れた2点から物の方向を測定すると、三角形のそれぞれの角度がわかります。

 また、2点間の距離はわかるので、物と測定地点間の距離を求めることができるわけです。

 

三角測量

国立科学博物館HPよりお借りしました。

 

 太陽系から比較的近い(100光年程度まで)星の場合三角測量の原理を使って距離を測定することができます。この場合、上述した2点というのは、例えば、夏と冬の地球です。

 地球は、半径約1億5000万kmの軌道を公転しているので、夏と冬に測定をおこなえば、最大3億km離れた場所から星の方向を測定することができます。

 

三角測量法による距離の測定

NAOJ 国立天文台HPよりお借りしました。

 

 ただし、実際の測定に当たっては、観測地点である地球が自転と公転で運動しているため、正確な角度を求めるためには、「地心視差」「地平視差」「年周視差」「年周光行差」というものを考慮しなければなりません。

 

 *これらに関して、詳しく知りたい方は下のURLをクリックしてくださいね。

暦Wiki/視差 - 国立天文台暦計算室 (nao.ac.jp)

 

2. 銀河系の中のもっと遠いところにある星までの距離:

  星の本当の明るさと色の関係を使って推定

 

 太陽と同じようなで、太陽よりずっと遠くにあるために見かけが暗い星があるとします。

 が同じ星は、本当の明るさも同じだとすると、このも、本当は太陽と同じ明るさだということが分かります。

 つまり、星の見かけの明るさから、どれだけ遠くにあるのかを推定するのです。

 

 具体的にはヘルツシュプルング・ラッセル図 (HR図)を用いて距離を推定することができます。

 HR図というのは、横軸星の表面温度(色)縦軸絶対等級をとったものです。

 

ヘルツシュプルング・ラッセル図(Hertzsprung-Russell diagram) 

星空が好き、猫も好きHPよりお借りしました。

 

 絶対等級というのは、32.6光年(光が32.6年間で進むことのできる距離。1光年=約9兆キロメートル)の距離に置いたとしたときの等級に換算したものです。

 

 例えば、その星が主系列星の場合、表面温度が分かっている星であれば、HR図から絶対等級を推定することができます。また、観測からは星の見かけの等級が分かります。

 例えば、太陽の見かけの等級はマイナス27等級ですが、明るさは距離の2乗に反比例するので、32.6光年離れた場所に置いたと仮定すると5等級となり、夜空ではあまり目立たない暗い星となります。
つまり、

  • 明るさは距離の2乗に反比例する
  • 明るさと等級の関係を表した式(ポグソンの式)

ポグソンの方程式【Pogson's equation】

       m、n 等星の光度: Im、In
       一等級の差は光度の2.512倍に相当(光比)

 

以上の2つの関係を使うことによって、距離を推定することができます。

 

※主系列星とは、星は星間ガスから生まれ、主系列星として星の一生の大部分のときを過ごします。星全体のおよそ9割以上を占めるのが主系列星ですが、主系列星はその表面温度(色)と明るさの間に一定の関係があります。この関係を図に表したものがHR図(Hertzsprung-Russell diagram)です。

 

 *長くなっちゃうので、続きは次回のブログに回します。

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星までの距離って、どうやって測ってたんだろう?

って、常々思っていたんだけど、いろんな方法があるんですね。

角度を測るっていったって、ものすごく微小な角度だと思うんですよね。

それに、自転や公転の影響もあるし・・・

 

きっと、昔から天文観測って、精密科学の世界だったんでしょうね。

 

それじゃあ、またね。