はーい! 科学オタクのナオでーす。

 

昨日のブログに、だしの中の主要な旨味成分が、イノシン酸グアニル酸、そしてグルタミン酸だっていうことを書きました。

 

”だし”の中の旨味成分

ALis HPよりお借りしました。

 

商品化されているうま味調味料の成分構成(単位:%)

         味の素 ハイミー いの一番 フレープ
グルタミン酸Na  97.5   92     92     91.5

 

イノシン酸Na   1.25   4    -    4.25

グアニル酸Na   1.25   4    -    4.25

リポヌクレオチドNa -       -    8     -

 

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今回は、だしってなに?の2回目 イノシン酸 についてでーす。
 

昨日のブログにも示したように、イノシン酸は、日本のみならず、海外でも広く使われている出汁の主要成分なんです。

 

1913年(大正2)小玉新太郎が、かつお節のうま味成分の一つとして発見し、近年、旨味受容体を発見してから世界中に注目され始めます。

 

1959年(昭和34)国中明(くになかあきら)が、ヌクレオチドの化学構造と呈味性との関係を調べて、イノシン酸グルタミン酸と共存することで、飛躍的にうま味が増強されることを発見しました。

 

そして、イノシン酸は、核酸系の出汁”と言われています。

核酸系の出汁”ってなんでしょうね。

 

こんぶネットHPよりお借りしました。

 

はて? イノシン酸とは・・・

 

イノシン酸は、核酸の中の RNA(リポ核酸)の中に含まれていて、すべての生物の細胞の中に存在しています。

 

もう一種類の核酸である DNA(デオキシリボ核酸 )に対し、RNA(リポ核酸)の生物学的な役割は、遺伝子である DNAの遺伝情報を解読して蛋白質を合成することです。

 

DNAとRNAの構造の違い

Bio-Science~生化学・分子生物学・栄養学などの『わかりやすい』まとめサイト~HPよりお借りしました。

 

核酸の構造

はなたか先生の気になる生化学HPよりお借りしました。

イノシン酸は、核酸(プリン体)の分解あるいは合成の途中で作られる物質です。

その過程で、グアニル酸も作られてきます。

 

プリン環を持つ核酸の合成

和食の旨みHPよりおかりしました。

 

そうなんです!

イノシン酸とは、遺伝子の成分だったんです。


イノシン酸は、分子構造式から、5′-イノシン酸(5'-IMP)2′-イノシン酸(2'-IMP)3′-イノシン酸(3'-IMP)があります。

 

しかし、2'-IMP3'-IMPはほとんど味がありません。

うま味成分となるのは5′-イノシン酸(5'-IMP)だけなのです。

 

旨味のあるIMPと旨味の無いIMP 

和食の旨みHPよりおかりしました。

 

つまり、私たちは、生物の遺伝子成分旨味成分として食していたわけなんです。

 

次回は、イノシン酸と同じ核酸系グアニル酸についてレポートしたいと思います。

 

それじゃあ、またね。