はーい! 科学オタクのナオでーす。
どうしてこんな格好をしているのかというと、今日のトピックはナノ積層フィルムを使ったスポーツカーをご紹介するからなんです。
東レのEV試作車
JIJI.COM HPよりお借りしました。
コンセプトカーということで、東レは自社が有する最先端技術(炭素繊維やナノ積層フィルムなど)をつぎ込んで、このEVを創り上げました。
青いメタリック調のボディは、金属ではなく、nmスケールの厚みのプラスチックフィルムを1000層も積み重ねたナノ積層フィルムから成っています。
つまり、青い色は塗装したのではなく、青い光を反射した構造色なのです。
開発費は3億円、車体重量は846キログラムと、鉄製の従来EVと比べ約4割の軽量化を図れたそうです。
以前、marineが東レの研究所を訪れた際、この車の紹介と走行中のビデオを見せていただいたそうです。
すると、夜間走行中にボディ内部からライトアップすると、ボディに文字やマークが現れ、車のボディをディスプレイにしてしまう様子を見て大変驚いたそうです。
以下、東レが開発したナノ積層フィルムをご紹介したいと思います。
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ナノ積層フィルム PICASUS® | フィルム製品 | 東レ株式会社 (films.toray)
独自のナノ積層技術を駆使し、フィルムの反射・透過の波長帯域を思い通りに制御
PICASUS®は、東レ独自のナノ積層技術を駆使し、積層装置とポリマーレオロジーの制御により、フィルム各層の厚みをnmレベルで高精度に制御し、数百層もの層厚みを個別にデザインすることが可能なフィルムです。
“PICASUS®(ピカサス®)”の構造
Automotive Engineers Guide HPよりお借りしました。
これにより光干渉反射現象による反射・透過の波長帯域を思い通りに制御できる「波長選択性」を実現しています。
この技術を駆使することで、金属を用いずに金属調光沢を実現でき、電磁波透過性などの機能を有するとともに、メッキ、塗装からの代替が可能となり、環境負荷低減に貢献しています。
ナノ積層フィルム PICASUS
東レHPよりお借りしました。
東レでは、2008年に上市したナノ積層フィルムの技術追求を続け、ナノ積層フィルムの層厚みのさらに高精度な制御を可能とし、干渉反射現象による反射波長帯域を自由に制御できる「波長選択性」を実現しました。
紫外線カットフィルムや、ブルーライトカットフィルム、ダイクロイック(二色性)調フィルム、近赤外透過・金属光沢調フィルムなど、種々の用途に応じて必要な特性を付与したPICASUSシリーズを展開しています。
波長選択性フィルム
NEXT MOBILITY HPよりお借りしました。
PICASUS® ラインナップ
東レHPよりお借りしました。
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昨日のブログでも書きましたが、日本の繊維メーカーの技術力は本当に凄いものだと思います。
はい! 今回はここまでです。
次回は、この構造色ってなに?シリーズのエピローグです。
それじゃあ、またね。