はーい! プラスチック探偵のナオでーす。

 

な、何事ニャ!

今回の材料は、医療関係がメインなのよね。

 

今回のターゲットは、ポリサルフォン(PSF)でーす。

正式に言えば以下の通りです。

 

ポリサルフォン

 (Poly arylether-aryl sulfone/PSF、PSU)

 

 ビスフェノールAのNa塩ジクロル-ジフェニルスルホン重縮合させることにより製造されます。
 

 

ポリサルフォンってなに?

 耐熱温度175℃で、機械的性能が高く、耐薬品性や、成形加工性にも優れます。

 食品医療機器安全性に関する法令に適合しており、高機能な物性と、滅菌処理が繰り返し可能なことから、医療機器や試験・検査機器などに使用されます。

 

用途
 需要量の半分くらいが医療の分野で、あとは品加工分野電気・電子部品としても使用されています。

 医療関係 人工呼吸器や人工義歯、内視鏡部品
       人工腎臓等など
 
ポリサルフォン製無菌的切断機器
Tokyo PR Newsroom HPより
 
 食品関係 電子レンジ部品やコーヒーメーカー部品
       冷解凍用トレイ、調理器など
 自動車関係オートフェーズやライト部品
 電子関係 コネクターやスイッチ、コイルボビン
       ICキャリア、ブッシュなど
 その他:  継手、シャワー蛇口部品、限外ろ過膜等
 
ポリサルフォン製中空糸膜フィルター
BJY Corporation HPよりお借りしました。

特徴
 化学的に不活性化学薬品に侵されにくい)
  → 高温の塩素水への長期暴露に耐える
 生体適合性が高く、滅菌できる
  → 医療および食品/飲料の接触用途に非常に適する。
 耐熱性と耐腐食性媒体
  → 高温および/または腐食性媒体にさらされる
    多くの機械および機器部品に最適
     例:コーヒーマシンの内部コンポーネント
       バッテリーコンテナー
       プリンターカートリッジなど
 
エンプラの価格と耐熱性の相関  *PSFを探してね
ツカサ化工 HPよりお借りしました。
 
 優れた熱的および機械的特性
  → 自動車および航空宇宙産業など
 
ポリサルフォンの歴史
 1966年 アメリカUnion Carbide(UCC)社が「ユーデルポリサルフォン」の名称で商品販売を開始
 
 1970年 日本の巴工業ポリサルフォンの輸入を行い、電機メーカーなどのビッグユーザー向けに販売開始
 1978年 日産化学工業ポリサルフォンを国産化するためにUCCから製造販売権を買い取りましたが、上手くいかずに1987年に撤退
 
 1985年 UCC社ポリサルフォン事業の全てをアメリカのAmoco社に事業売却
 
 現在 ポリサルフォンを供給しているメーカーは、ソルベイスペシャルティポリマーズ社とBASFジャパンの2社。
 日本ではアモコ・ジャパンが樹脂の供給をしていました。
 
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*BASF ポリサルフォンの歴史については、分かりませんでした。ショボーン  誰か知っている人がいたら教えて。ニコニコ
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以上、ポリサルフォンのことをお話してきましたが、はっきり言って、あまり情報を集められませんでした。
 
それより、ポリサルフォンのファミリーというか、硫黄原子を含んだスーパーエンプラが幾つもあることが解ってきました。
 
次回は、そんなポリサルフォンのファミリーについて、ご紹介したいと思います。
 
それじゃあ、またね。