はい 奈央です。
今年も実家の玄関のキンモクセイが、心地よい芳香を放っています。
朝、玄関から出ると、この香りが私を包み、一気に目覚めさせてくれます。
一昨年、このキンモクセイの芳香の成分についてブログで紹介しました。
その際、芳香成分のうちの一つ、γ(ガンマ)-デカラクトンが若い女性 JK の香りだということを書きました。
香り・臭いというのは不思議なもので、ほんのわずかな違いだけで、天と地ほどの印象の違いを生じます。
今回、若い女性の香りラクトン類を例にして、化学構造とその香り・臭いについてご紹介したいと思います。
果物等に多く含まれるガンマ(γ)ラクトンの場合、炭素数が5(下の図のRが一つ)のγ-バレロラクトンは枯草やたばこの香りですが、炭素数が増える(Rの長さが長くなる)にしたがってクマリン様(桜餅の桜の葉のような香り)、ココナッツの香り、ピーチの香りと変化していきます。
γ-ヘキサラクトン γ-ノナラクトン γ-デカラクトン
曽田香料株式会社HPよりお借りしました。
一方、乳製品等に多く含まれるデルタ(δ)ラクトンの場合、炭素数が6の δ(デルタ)-ヘキサラクトン は華やかなアーモンドの香りですが、炭素数が増えるにしたがってココナッツの香り、ミルクの香り、そして、クリームの香りへと変化していきます。
δ-デカラクトン δ-テトラデカラクトン
曽田香料株式会社HPよりお借りしました。
ちなみに、化合物の命名法に関してなんですけど、炭素原子の数に応じて、下のようになっています。
ギリシア語だそうです。
11 ウンデカ, 12 ドデカ, 13 トリデカ, 14 テトラデカ,
15 ペンタデカ, 16 ヘキサデカ, 17 ヘプタデカ,
18 オクタデカ, 20 イコサ, 30 トリアコンタ
最後に!
キンモクセイの香りを構成する成分であって、若い女性の香り成分 γ-デカラクトン は、
殆どの虫達は、この香りが嫌いなんだそうです。
ただ、アブの仲間だけが好きらしいのです!!
若い女性の皆様、アブには気をつけましょう!
はい! 今回はここまでです。
それじゃあ、またね。