はい! 奈央です。

 

 

今回は、木星Jupiter、ユピテル、ギリシア神話のゼウスを回る4大衛星、ガリレオ衛星2番目 エウロパ です。

 

木星の衛星 (左から、イオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト)

国立科学博物館HPよりお借りしました。

 

 エウロパは、フェニキア王アゲーノールテーレパッサで、とても美しかったそうです。

 たまたまそこを通りかかった天空を支配する全知全能の神 ゼウスは、この姫を見るなり一目惚れし、今度は、自分自身を素晴らしい白い牡牛に変身させて近づいて行ったのです。

新手のナンバ野郎 ゼウスグラサン

 

 海辺の牧場で花を摘んで遊んでいたエウロパ姫は、この立派な牡牛を見て心惹かれ、はじめは怖々と見ているだけでしたが、そのうちこの牛が優しそうに見えてきました。危ない!プンプン

 それで遂には、このゼウスの化けた牛に乗ってしまいました。

 彼女が乗るやいなや、牛は急に走り出し、海も波濤もこえて着いたところが、クレタ島でした。

かっこいいスポーツカーでナンパされちゃった様なものねチュー

 そしてエウロパ姫ゼウスの子を産むこととなるのです。ムキー

 

エウロパの掠奪 わたしの里 美術館HPよりお借りしました。

 

ヨーロッパの名前の由来

 ヨーロッパ(Europe)というのはギリシャ起源のことばです。ギリシャ語で書くとΕΥΡΩΠΗです。

 Europeをローマ字読みすると“エウロペ”ですね。

 

 牡牛(ゼウス)が、エウロペを乗せてめぐった地域を、その名にちなんでヨーロッパと名づけたそうなのです。びっくり

 

また、別の一説では、

 ゼウスの正妻の女神ヘラが、エウロペに嫉妬して、エウロペ牝牛の姿に変えてしまい、その耳元にアブを入れました。

 耳の中でブンブンうるさいアブに苦しむ牝牛のエウロペが、アブから逃れるために走り回った地域全体がエウロペ(ヨーロッパ)と名づけられたとか。

 

それにしても、ナンパと嫉妬が語源ってこと? ガーン )

 

エウロパの誘拐 (ジャン=フランソワ・ド・トロワ) 星座図鑑よりお借りしました。

 

さてさて、エロ神ゼウスと嫉妬神ヘラのことは置いといて、

ガリレオ衛星エウロパの方は、どんな星でしょうね。

 

エウロパ 酸素と滑らかな表面の衛星

 

エウロパ National Geographic News よりお借りしました。

 

 エウロパ (Jupiter II 英語: Europa) は、ガリレオ衛星の中では一番小さくて、地球の月よりもわずかに小さいのですが、それでも、太陽系内の衛星の中では6番目に大きな衛星です。

 

 エウロパの主成分はケイ酸塩岩石で、氷からなる地殻を持ち、おそらくは鉄とニッケルからなる金属核を持っています。

また、酸素を主成分とした極めて薄い大気を持っています。

 

 エウロパの表面にはひび割れ筋状の構造が見られますが、クレーターは比較的少なく、太陽系の天体の中で最も滑らかな表面を持っている星なのです

 表面が滑らかであることから、地下には水の海 (内部海) が存在するという仮説が提唱されています。

 

 前回お話ししたイオと同じように、エウロパ潮汐力によるたわみに起因する加熱によって海が液体の状態に保たれプレートテクトニクスに似た氷の動きを駆動していると示唆されています。

 

 ハッブル宇宙望遠鏡による観測では、エウロパの地表で水蒸気の噴出が検出されています。これは氷火山噴火現象(?)に起因するものであると考えられています。

 

水蒸気が噴出する衛星エウロパ Gigazine HPよりお借りしました。

 

 エウロパ地下の海は、1990年代後半に行なわれた木星探査ガリレオミッションで初めて確認されました。

 地下の海は、約19〜27kmもの厚さのの下にあるんだそうです。そして、その海の深さは約100km液体の塩水で構成されていると考えられています。

 

地球外生命体の探索

 NASASDT(Science Definition Team)は、2016年から地球外生命体がいる可能性の高い木星の衛星エウロパへ探査機を着陸させる計画を進めています。

 SDTレポートによると、エウロパに着陸した探査機が地表の氷を約10cm掘ってサンプルを回収し、地下の海に生命の痕跡がないかを分析するという計画なんだそうです。

 探査機(エウロパ・クリッパー)の打ち上げは、現在のところ、2023年以降になる予定だそうです。

 

 下の動画は、とても分かりやすく解説してくれています。

 

動画時間: 6分33秒  *アリサちゃんの説明でーす。

 

エウロパ地球外生命体は本当に存在するのでしょうか?

探査機の打ち上げとその成果が楽しみですね。

 

それじゃあ、またね。