はい! 奈央です。
前々回の放射性炭素C14による年代測定法を紹介しました。
C14の半減期は、5,730 ± 40年とされています。
さらに、C14は、安定同位体C12の 0.00000000012 % しか存在しません。
そのため、前回のIntCal13較正曲線で示されたように、C14を用いた年代測定は、長くても過去5万年なのでしょう。
それじゃ、それよりも古い時代はどうやって決定したのでしょうね。
例えば!!
最古の女性猿人アルディピテクス・ラミダスの”アルディ” 440万年前
ラミダス猿人アルディー cool-hira’s diaryHPよりお借りしました。
アウストラロピテクス・アファレンシスの”ルーシー” 318万年前
アファール猿人ルーシー HUFFPOST HPよりお借りしました。
ホモ・エレクトスの美少年”ボーイ” 153万年前
ホモ・エレクトス トゥルカナボーイ mtane0412のScrapbox HPよりお借りしました。
人類の草創期に生きていた彼女や彼にサイエンスの光を当てたのが、放射性同位体 カリウム(K)40
カリウム K40は天然カリウム(K)中に0.0117 %の割合で存在する放射性同位体です。
そして、その半減期は12.48億年なんです。
C14の半減期が5730年、存在割合が0.00000000012 %と比べると、C14よりもずっと古い時代のことがより正確にわかるんですね。
青森県排出放射性物質影響調査についてHPよりお借りしました。
自然界に存在するカリウム K40は、実は約46億年前の地球誕生時に超新星爆発の核反応で生成・放出されたものを取り込んだものなのです。
そして現在でも、地球の遥か上空で、アルゴン Ar40 が宇宙線と作用することにより新たに生成されているのです。
K40の半減期は12.5億年もあるので、46億年前の地球
えっ? それじゃ、カリウムを含んだ食材や食品は放射能を出しているということなの?
はい! その通りなんです!!
地球上の全ての生き物は、ずっと、大地からのK40の放射能を浴びつづけてきたのです!
それだけじゃありません。
カリウムを栄養素として摂り込んだり、カリウムの入った食品を食べることによって、カリウムK40による内部被曝から逃れられることはできないのです!
食品中のカリウムK40 フォト蔵HPよりお借りしました。
といっても、地球が46億年も前からずっとそうなので、何も変わらないし、何も心配する必要はないのです。
なぜかって?
だって、上に掲げた食品よりも、人間一人が発生する放射線がずっと多いからです!
ほらね! ☟
体内・食品中の自然放射性物質 環境省HPよりおかりしました。
あららー! 私たちって本当は 動く放射線源 だったのね!
体内の放射性物質による年間の自己内部被曝線量は、0.17ミリシーベルト(mSv)にもなるんですよ。
最後は怖い話で終わっちゃったけど、別に何も変わらないから、心配するのはやめましょうね。
それより、何百万年も前の人類の草創期のご先祖様に光を当ててくれた カリウムK40、そして植物の三大栄養素の一つのカリウムK、美味しい食材を与えてくれるカリウムKに心から感謝しましょう。
ね!
じゃあ、またね。