はい! 奈央です。
今回は、魚の年齢のことです。
これまで、海の生き物としては、サンゴや貝のことを先に書きましたけど、今回はお魚さんです。
時にまつわるエトセトラ㉜ サンゴが教えてくれる1年は400日以上だった!
時にまつわるエトセトラ㉝ 507年生きた貝! 日輪を刻む貝!
ところで、魚ってどれくらい生きるかご存知でしょうか?
私も知りませんでした。
だから、今回、調べてみたんです。
(Private Aquarium より)
鮎 1年
メダカ 1~3年
秋刀魚 2年
鮭 3~5年
真鰯 5~6年
真鰺 5~6年
真鯖 5~6年
鰤 6~7年
鰹 7年
ホッケ 8~9年
河豚 10年
ブラックバス 10~20年
鯰 10~20年
鯉 15~20年
鮪 15~30年
ヒラメ 20年
鯛 20~30年
ウナギ 20~30年
アリゲーター・ガー 雄25年、雌50年
ハタ類 40~50年
シーラカンス 50~60年
ホオジロサメ 50~7050
ジンベエザメ 100年
タイやヒラメやウナギが長寿だなんて意外でした。
それにしても、サメって凄いんですね。
2017年、北大西洋で発見された5.4m以上のニシオンデンザメは、およそ272~512歳と推定され、最も長生きした脊椎動物となったそうですよ。
ニシオンデンザメ カラパイアHPよりお借りしました。
さてさて、魚の年齢って、どうしたらわかるのでしょうね。
一般的には、「年齢形質」と呼ばれる部位、鱗や耳石、脊椎骨などを調べることでわかるんだそうです。
これらの部位には、木材の年輪と同様に、成長と共にリング状の輪紋が形成されるので、この輪の数を調べることによって、魚の年齢を知ることができんだそうです。
魚の年齢を調べる 北海道立総合研究機構中央水産試験場HPよりお借りしました。
魚の耳石 水槽レンタル神奈川マリブHPよりお借りしました。
キダイの鱗 京都府HPよりお借りしました。
鱗(ウロコ)
魚の鱗は泳ぎはじめる稚魚の頃に生えてきます。
鱗の大きさは、成長につれてだんだん大きくなっていきます。
エサの量が減る冬の季節には、あまり成長せず、鱗の線と線の間が狭くなります。
この狭いところを「冬期帯(とうきたい)」と呼びます。
鱗にある冬期帯の数を調べれば、魚の年齢がわかります。
サケの鱗の成長 MARUHA NICHIRO HPよりお借りしました。
でも、冬季帯と冬季帯の間には、幾本もの成長線があります。
この成長線の本数は魚種によっても違っており、鱗の形状とともに魚種の特定にも利用されているようですね。
サケの鱗 コトバンクHPよりお借りしました。
いろいろな鱗 生物学者はこんなことを考えているHPよりお借りしました。
耳石(じせき)
耳石は頭の後方に左右一対あります。
耳石は、炭酸カルシウムの結晶からできている白い骨のようなもので、魚の聴覚や平衡感覚をつかさどっているものだそうです。
耳石の形も魚種によって様々です。
さまざまな魚の耳石 魚食普及ネットワークHPよりお借りしました。
この耳石を顕微鏡で観察すると、やはり年輪の間に線があって、これは日輪なのだそうです。
そうであれば、古代の魚の化石の耳石を観察して、年輪の間の日輪を数えれば、サンゴと同様に、1年の日数が推測できそうですね。
魚の耳石の顕微鏡写真 水槽レンタル神奈川マリブHPよりお借りしました。
生き物の中には、様々な時を記したものが内包されているものなのですね。
それでは、次回は年輪解析の王道 木の年輪 についてです。
それじゃあ、またね。