スサノオノミコト、漢字で書くと素戔嗚命ですね。
日本人の多くがスサノオを拝んでいるんですよ。
どうしてかって?
だって、日本中にたくさん分布している熊野神社、八坂神社、氷川神社、須賀神社、須佐神社などの主祭神がスサノオだからです。
京都の祇園祭や博多の祇園山笠は、スサノオのお祭りなんだよね。
それともう一つ、出雲の国の一の宮は、出雲大社ではないんですね。熊野大社(出雲一の宮)なんです。そこに祭られているもスサノオなんです。
スサノオは、ヤマタノオロチを退治したことで有名です。
そのヤマタノオロチを退治した時に使った剣が十握の剣(とつかのつるぎ)、そしておろちの体から出てきたのが、熱田神宮のご神体:天叢雲剣(アメノムラクモノツルギ、別名:草薙の剣(くさなぎのつるぎ))です。
このヤマタノオロチというのは、出雲の荒れ川である斐伊川のことを言っているんだという説があります。
斐伊川の上流は古代において、日本有数の砂鉄の産地です。それを鉄穴(かんな)流しという手法で採集します。
ある意味、人工的に洪水を起こす手法です。
採集した砂鉄を”たたら”という技法で鉄を精錬するのです。
(もののけ姫というアニメに詳しく紹介されていますね。)
たたら製鉄には、大量の木材を燃料に使いますから、山は禿山になり、洪水がさらに起きやすくなります。
その結果、大量の土砂を押し流し、洪水をおこしながら、海岸を埋め立てていったのです。
その結果、本土とその先の島とがくっついてしまい、宍道湖が生まれました。
これがある意味、”国引き神話”の実態なのかもしれません。
スサノオは、この製鉄技術と治水事業に長けていた人物と考えられます。
そのため、スサノオを祭った神社は荒れ川を鎮めるために、あえて中州に建てられることが多いのです。
その代表例が、和歌山の熊野本宮大社です。
残念ながら、明治時代の熊野川の氾濫によって、当時の社殿は流され、現在、すぐ近くの小高い丘の上に再建されています。
そこは、サッカーの聖地です。JFAの旗がはためいています(この話はまた後程)。
(つづく) 次は、スサノオとアマテラス、厳島神社の神様の関係です。
ダメだわ、こりゃ。 みんな寝ちゃうわ。