忘れられない人達。バンコクの日本料理屋。 | 前に進もう!行けばわかるさ。

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2009年10月から約2年間の、海外放浪記。

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バンコクといえばカオサン。




カオサンの騒々しさにうんざりし、ちょっと静かな場所に宿を移した。




宿周辺を歩いていると、ラーメンと書いてある提灯を見つけた。




日本&韓国料理屋だった。




店に入る。




ご主人が、頭を下げ、日本式のお辞儀をした。




ニホンジンデスカ?




そこから彼との交流が始まった。




ほぼ毎日、その店に通った。




料理に厳しいタイ。




他の国の日本料理屋に比べ、しっかりしている。




日本のレストランで8年働いていただけのことはある。




ショッピングセンターへの安い行き方。




日本語の本が手に入る店の場所。




彼から、色々情報を教えてもらった。




バンコクは、東南アジアの旅の起点である。




一度タイから離れても、数ヶ月してタイに戻る。




その度に、この店に通った。




「まだいたの?」




なんて、冗談まじりで言われたりもした。




ある時、いつもの場所に提灯がなかった。




そういえば、店の場所を変えるかもしれない、と彼が言っていたのを思い出した。




でも、すぐ近くだよ。とも言っていた。




その通りだった。




あのラーメンの提灯で、すぐに新しい店が分かった。




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東南アジアの旅も一区切りつき、バンコクからカトマンズ(ネパール)へ飛ぶことにした。




フライトの前日にも、この店に行った。




まだ、旅の行程を決めていなかった僕は。




「ネパールとインドを回ってくる。半年後くいらいにまた来るよ。」




と言った。




すると彼は。




「もしかしたら、お店もうないかもしれない」




「閉めちゃうの?」




「いいえ、日本料理屋ではなくて、タイ料理を中心としたレストランに変えるかもしれない」




カオサンに比べて、静かなこの近辺。




しかし、バックパッカー用の安宿が多い場所である。




ということは、その連中をターゲットにしたレストランも多い。




確かに、タイ料理を出す安い店はいつも込んでいる。




それに比べて、この店はガラガラという訳ではないが、客数は少ない。




それに、日本人はこの地域にあまり多くない。




なにより、どうしても日本料理は、タイ料理に比べ割高になってしまう。




欧米人ツーリスト向けのレストランの方が儲かるのでしょう。




それはそれでいいと思った。




別に日本料理屋でなくても、きっとまた来る。




「分かった、じゃあまた!」




そう言い残し、僕はカトマンズへと飛んだ。




あれから、10ヶ月。




僕はパラグアイにいる。




バンコクには戻らずに、南米まで来てしまった。




彼の店がどうなっているか、分からない。




いつか確認しに行きたい。




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