占領を背負った男(下) | 本の音色を聴こう♪

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『アナログ力のすゝめ 結果を出す人がやっているアナログ仕事術』出版

―today's cyoi-yoshi―

プリンシプルを持って生きていれば、人生に迷うことはない
プリンシプルに沿って突き進んでいけばいいからだ
そこには後悔もないだろう

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ブログ762日目

今日の紹介は、白洲次郎 占領を背負った男 下 (講談社文庫)/講談社






■目次


巻き返し
ケーディスとの最終決着
通商産業省創設
只見川電源開発
講和と独立
そして日の丸は再び揚がった
素顔の白洲次郎
日本一格好いい男
葬式無用、戒名不用




■本書のミソ


今日は下巻の紹介です本

下巻のキーワードは「早期独立」ですかお



終戦から7年もの間占領された日本

その渦中に、日本を骨抜きにするために様々なことがGHQによって行われましたウキャー!

(以下に詳しい)
GHQの占領政策と影響_3.占領政策の展開:昭和20年(1945)8月28日~



上陸するや、日本に対しての対応方針を出し、一方的に命令かつ無制限に命令を課すとしました


その上で、言論統制、教職追放と戦前教育否定(教育勅語の失効など)、神道の喪失、武道の規制、天皇の人間宣言、公職追放、新憲法の押しつけをなどを行います


最も極めつけは東京裁判です



このような国家が主権をもたないことによって好き勝手され、国の骨格が破壊されていく感覚・・・とても悲しい現実に、日本国内に独立への願いが大きく膨らんでいきました


それに尽力したのが吉田茂であり、その一番の理解者である白洲次郎ですニコちゃん


本書を読むと、吉田がどうして早期独立をすすめたのか、ソ連すなわち共産主義の驚異との関係から理解できます

吉田の進めた早期独立とは、安保ありきの独立、すなわち米軍基地存続を認めるのはやむ無しという姿勢です


ここでは詳しく書きませんが、当時は日本国が今にも切れそうな糸の上を綱渡りしているような状態であり、連合国との関係、とくに共産圏の驚異に倒れないためのギリギリの線で交渉していったのです


今、私たちは、それらの歴史を知り、受け継いで、過去からの流れの中で問題を打開していかねればならないのですが、個人の利益ばかりを追い求める政治家がそれぞれの勝手な主張を繰り広げる今の状況では難しく、強いリーダーが必要だなと考えます

私たち国民は、政府、もっと言えば首相、さらに言えば安倍首相に丸投げするのでなく、自ら過去を学び理解した上で世論に影響を発揮するなど、個人個人ができることをしていかなければならないと思います




■〝プリンシプル〟と〝考える〟の切っても切れない関係


さて、話を少し変えて〝プリンシプル〟と〝考える〟について考察していきますニコちゃん


次郎は言います(1976年の言葉)

▷「今の政治家は交通巡査だ。目の前に来た車をさばいているだけだ。それだけで警視総監にいはなりたがる。政治家も財界のお偉方も志がない。立場で手に入れただけの権力を自分の能力だと勘違いしている奴が多い」


▷「日本人は大体話がつまらんですよ。(中略)教育が悪いんですな。(中略)大学で教授して講義する、それを生徒が筆記してある暗記で試験へ行く、そしてそのとおり書くと100点、そんなバカなこと世の中にあるものですか


▷「自分で考えるということを教えない。日本ぐらい自分でものを考える奴が少ない国はありませんよ」


▷「やはりこれはもっと本質的にいうと、教師が自分で考えることをしない。明治維新前まで、さむらいの子供にいちばんやかましくいった教育、つまり物事の原則を考えるということを教えない





プリンシプルとは〝生き方の大原則〟でしたニコちゃん


その大原則に到達するためには、思考の道筋を辿ることが必要です

例えると、ビー玉がいっぱい入ったケースの中から、一番深いところにある透明で透き通った至高のビー玉を探すようなものなのかもしれません

すなわち、目の前のものにとらわれずに、丁寧に思考の道を進み、深く考えていくということですね



このような次郎の信念は、上巻にあるエピソードから伺えます


▷(英国に留学していた時)J・J・トムソンという優れた物理学者(電子の発見で有名)のクラスで試験を受けた際のこと。授業で教わったことを徹底的に復習していた彼はテストの結果に自信を持っていた。ところが返ってきた点数を見てがっかりした。案に相違して低かったのだ。不満気な顔のまま答案を仔細にながめてはっとした。そこには「君の答案には、君自身の考えが一つもない」と書かれていたのだ。頭のてっぺんから足先までびりびりっと電流が流れたような気がした


▷「これこそオレが中学時代疑問に思っていたことの答えじゃないか!」痛快な喜びがこみ上げてきた

▷「よし、やってやろうじゃないかっ!」次の試験では自分の意見を存分に書いて高得点をもらった・英国で学ぶことの幸せを噛みしめることの出来た瞬間だった



中学時代の次郎は、常に「先生の教えることをそのまま答案にすることがそんなに偉いのか・・・」と疑問を持っていました

その答えを英国留学で見つけ、生涯の教訓としたのですニコちゃん







■では、今日のちょいよし





プリンシプルを持って生きていれば、人生に迷うことはない
プリンシプルに沿って突き進んでいけばいいからだ
そこには後悔もないだろう








☆今日もいいことが学べてラッキー、着実に進歩しました
☆今日も最後までお読みくださり、みなさまに感謝



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