久々にミリタリーネタをお届けします。
ウクライナ戦争では、第一次世界大戦さながらの大砲による火力戦・砲撃戦になっていて、砲弾の数の多さによって戦況が左右されると言われています。
そうした状況下で、米国からウクライナへの軍事支援が滞っていたために、ウクライナ軍は深刻な砲弾不足に陥ってるとの報道が頻繁になされていました。
米国からの軍事支援がやっと再開されることになり、その支援の武器・弾薬の中に待ち望んでいた「155mm砲弾」もあります。155mm榴弾砲から発射される榴弾のことです。
ただし、すぐに十分な量の砲弾が供給されるわけではないようです。時間がかかるようです。
ちなみに、私は第二次世界大戦ブックス37「大砲撃戦」(サンケイ出版 1972年(昭和47年))を中学生の時に購入し、大砲の知識を得ていました。
榴弾は弧を描くような弾道で障害物を越えて、目視できない対象に到達させることができます。
砲兵観測隊が地図の座標を指示し、着弾地点を確認して距離を修正し、目標に誘導するのが一般的と思っていたのですが、ウクライナの戦線ではドローンなどで観測もしているようです。
榴弾が目標に着弾すると、砲弾内の炸薬が爆発して、砲弾の破片などで敵を攻撃します。
「155mm砲弾」ですが、第一次世界大戦での塹壕戦に対応するためにフランスが開発し、第二次世界大戦では米軍も独自のものを使用し、戦後はNATO(北大西洋条約機構)の標準規格となっています。
フランス軍の155mm榴弾砲の模型のボックスアート
米軍の155mm榴弾砲M1918の模型のボックスアート
米軍の155mm榴弾砲M1A2の模型のボックスアート
米軍の155mm榴弾砲M1A1の模型のボックスアート
NATO規格の155mm砲弾セット(真鍮製)の模型のボックスアート
戦車の車台などに155mm榴弾砲を搭載した自走榴弾砲も各国で製造・運用されています。
ウクライナ軍で使用されている米国製155mm 榴弾砲M777の模型のボックスアート
米軍のM777発射時の様子
最新の戦況は、ロシア軍がウクライナ軍の戦力を分断させ、ロシア国境との間に緩衝地帯を設ける目的で、東部、南部の前線に加えて、北部でも新たな地上作戦を開始したと報道されています。
米国や他のNATO加盟国などからの支援によって、ロシア軍の攻勢を阻むことができるかどうか見守る必要があると思っています。