重度の原発性腋窩多汗症の治療で薬事承認を受けている医療機器があります。
添付文書
承認を受けているのは、原発性腋窩多汗症の治療のみですが、クリニックの中には「ワキガや多汗症の治療で承認を受けている」と表記しています。
仮にワキガにも効果があるとしても承認されてはいませんので、承認されていると言ってはいけません。
多汗症の原因であるエクリン汗腺は皮膚内に存在し、ワキガの原因であるアポクリン汗腺は、より深い皮下に存在していて、エクリン汗腺よりも大きい形をしています。
となると、ワキガにも効果が得られるようにするには、多汗症治療時よりも強い出力で深部に作用させる必要があるのではないでしょうか?
添付文書には、頻度は少ないとは言え、熱傷や神経損傷のリスクがあることが記されています。
多汗症治療でも上記の有害事象(副作用)が起こりうるのですから、ワキガにも効かせようと出力を上げれば、よりリスクが高くなると考えられます。
リスクを避けるために出力を上げないで治療したら、深部にあるアポクリン汗腺への効果は弱くなり、ワキガの改善とはならないのではないでしょうか?