以前のブログで、光治療・IPLのルーツが軍用機の塗装除去技術だったこと、現在では肌治療と共通のレーザーで塗装除去していることを記しました。
ところが、航空機の中には塗装なしで用いられたものもありました。
その代表として、8月ということもありますが、太平洋戦争で日本本土空襲に使われた米軍の大型戦略爆撃機・B-29を取り上げてみます。
試作機の段階では当時の米陸軍機と同じオリーブドラブ色で塗装されていました。
量産型(実戦使用)になるとジュラルミン地剥き出しの状態で運用されました。
当時、マリアナ諸島(グアム、サイパン、テニアン)の基地から日本本土爆撃をしていましたが、B-29の航続距離ギリギリであったため、塗装による重量増加を避けるために無塗装にしたそうです。
重量負荷を減らすと、燃費が良くなります。塗装の塗りむらがあると空気抵抗の増加による速度低下ももたらす可能性もあり、それを減じる意味もあるそうです。
27年前のことですが、英国ダックスフォードにある航空博物館・戦争博物館であるダックスフォード帝国戦争博物館 (Imperial War Museum Duxford)で、B-29を見たことがあります。大きな飛行機でした。
日本人にとっては悪魔のような存在と思われますが、もし興味があれば模型や写真集がありますので参考にしてみてください。
1/120スケール模型
1/48スケール模型
写真誌
最後に、この爆撃機の愛称は「Superfortress」ですが、日本では「超空の要塞」と訳されていました。
「ちょうそらのようさい」が正しい読み方ですが、長年「ちょうくうのようさい」と読んでいました。
紛らわしいためか、「超・空の要塞」と表記されていることもあります。
戦時中には「B公」という蔑称もあったそうです。