動物絡みの話題を続けます。前回取り上げた「ノボ ノルディスク ファーマ」のロゴは古代エジプトの神聖な牛「アピスブル」ですが、欧州には動物を薬局のシンボルに使う古くからの伝統にならったためだそうです。
この伝統を知った時、真っ先に思い浮かんだのが、今回のタイトル「虎薬局」でした。ドイツにある薬局で、「TIGER APOTHEKE」（ティーガー アポテーケ）とドイツ語で表します。この薬局を開業したのは、戦車マニアならその名を知らぬ者はいない、オットー・カリウス氏（1922-2015）です。
第2次世界大戦中のドイツ国防軍の戦車兵（最終階級は中尉）で、戦車長として敵戦車150台以上を撃破した「戦車エース」でした。
タイガー（ティーガー）Ⅰ型重戦車の戦車長として戦果を挙げたのでした。
彼が搭乗した戦車の模型もあります。
終戦時は重駆逐戦車「ヤークトティーガー」に搭乗していました。
戦後に薬剤師の資格を得て、薬局を開業し、その際にかつての搭乗戦車に因んで薬局名を決めたのでした。
なお、戦車兵時代の自伝があり、この自伝を題材にして宮崎駿監督が漫画を描いたり、ドイツを訪れてカリウス氏と対談しています。
漫画と対談を収載した本
宮崎監督は現在、長編アニメの制作中ですが、どのような作品になるか楽しみです。
