今回も戦争映画からで、米国の映画俳優「オーディ・マーフィ」(1924-1971)の自伝的映画「地獄の戦線」(1955年)を紹介します。彼は第2次世界大戦に歩兵として3年ほど従軍し、二等兵から中尉まで昇進、そして名誉勲章(メダル・オブ・オナー)や銀星章(シルバー・スター)など数多くの勲章を授与された英雄でした。
DVD:本人が10年前の本人役を演じています
彼と同じ部隊に、GIポケットストーブ(コールマンの軍用携帯型調理用ガソリン式ストーブ)を携帯・愛用している兵士がいました。
円筒状で缶に収納して携帯するストーブ
夜営の場面:中央の兵士の足もとにストーブが置いてあって、コーヒーを温めています。
当時の米軍レーション(携帯戦闘糧食)にはインスタントコーヒーが入っていたので、戦場でお湯を沸かせばコーヒーを楽しむことができました。当時のインスタントコーヒー、あまり美味しくなかった(不味かった?)かも知れませんが...
缶に収納したストーブはさらに布製の袋に入れて携行していたのですが、ドイツ軍との交戦で匍匐前進中に有刺鉄線に引っかけてしまい、身動きとれなくなってしまいます。そこをドイツ軍のMG42機関銃からの掃射を浴びて戦死してしまうのでした。
袋が有刺鉄線に引っかかり
外そうとするのですが
ドイツ軍の機関銃に撃たれてしまいます。
戦死した夜、歩哨から戻ってきた兵士が、例のストーブを拾ってきて、これでコーヒーを飲もうと言います。戦死した兵士と仲が良かった別の兵士がそれを聞いて怒り、ストーブをもぎ取って、外に埋めるのでした。
外から戻った兵士がストーブを持って帰りました。
ストーブを埋める場面:左奥がオーディ・マーフィで悲しむ兵士に声をかけるのでした。
コーヒーそのものの話ではありませんが、拙いコーヒーの例として取り上げてみました。