北海道っぽい地名 | cynthia-dr-murazumiのブログ

cynthia-dr-murazumiのブログ

ブログの説明を入力します。

連続テレビ小説「なつぞら」は北海道十勝地方を舞台にしていますが、ヒロインが暮らす村の名は「音問別(おといべつ)村」となっています。架空の地名ですが、帯広市の北隣にある「音更(おとふけ)町」がモデルになっていると言われています。

 

現代の地図帳から抜粋

 

北海道の地名はアイヌ語に由来するものが多く、その発音に似せて漢字を当てています。「音更」以外の実際の地名に「音問別」に似たものがあるか調べてみました。

十勝地方の東隣は釧路地方で、音別(おんべつ)町(現在は釧路市音別町)があります。北海道の地名には「別」の付く市町村名が多く、愛別町・芦別市・江別市・遠別町・上湧別町(現在は湧別町と合併)・喜茂別町・更別村・士別市・初山別村・秩父別町・津別町・当別町・中頓別町・登別市・浜頓別町・別海町・穂別町(現在はむかわ町)・本別町・幕別町・女満別町(現在は大空町)・紋別市・門別町(現在は日高町)・湧別町・陸別町・留別村・留夜別村とあります(興味ある方は読み方を調べてみてください)。

「別」はアイヌ語で「川」を意味する「ペッ」に当てていることが多いようです。

なお、「音更」や「音別」以外に「音」が付く市町村名は、「音威子府(おといねっぷ)村」だけでした。

1980年代に放送されたドラマ「昨日、悲別で」は、北海道の架空の町「悲別(かなしべつ)」を舞台にした倉本聰さん脚本のドラマですが、「別」の字をうまく取り入れていると感心した覚えがあります。

 

朝ドラの「音問別」ですが、「音問(おんもん)」には『手紙などで人の安否を訪ねること。おとずれ。たより。』とあります。ドラマのヒロインは東京の孤児院にいたはずの兄に手紙を出しても返事がなく、消息不明で会うことができずにいます。それに「別」の字を付けたことで、安否がわからず別れたまま暮らしていることを表す意味深な地名になっているようです。