短編小説「初恋日記10」 | 照ママと猫日記

照ママと猫日記

~~~~~~~~母ちゃんと愛猫の可笑しな日々

「初恋日記」…最終編…


初恋は中々結ばれないとよく聞く

恋をする年齢が幼いから、たんなる

見た目の 好みで決めるひとつの

イベントみたいなものかもね


大人になると環境によって性格も

かわり見た目も変わり、周りにいる

人との繋がりも変わってくる…


結ばれると言う事は運命的出会いが

設定され、見えない絆があり何故か

過去の好みとはかなりかけ離れた人と

結ばれてしまう。よくあるある話だ 


人生とは複雑、極まりないものなのだ

奄美市での休暇は、空白の30年間を

埋めるかのように熱く確かめあった


数奇な運命に翻弄された2人だったが

愛し合って結ばれる 縁ではなかった

と言う訳で「私を初恋だと言う男」の

甘く淡い思い出は消すことにしました


別れてからの私は 保険会社を辞め

カラオケ店🎤を経営する。お客様の

歌を聴きながら 声を失った彼のこと

思い出す日々でもあった 歌が上手いと

同級生が言ってた 手術前に彼の歌を

聴きたかったなあ…たまには同級生として 

電話でもしてみるか…昼間は相変わらず

釣り三昧ののようだから…夜に電話を

かけてみた、📞焼酎を呑んでいた

話しながら彼の安否を確かめている私


あの真面目な父は 亡くなったらしい

母は施設に入れたとか…。私の歌を

聴きたいって言うからテープを送った


結婚できる人 探しなよ〜と言ったが

イラナイヨ と怒った声が耳に響いた


その次 電話した時は、病院にいた

噂では肺炎が悪化しているようです


コナクテモ、イイヨ。デンワモ、

ビョウインダカラ、カケナクテイイ

シンパイナイカラ…


わかった電話しないからと言ったが 

胸騒ぎがして思わず「死なないで」と

言っている自分がいた。私の最後の

最後の 願いの言葉だった そして

数ヶ月後 悲しい知らせが届いた…


私はまた、悔やんでしまった

なぜ最後に逢いに行かなかったか

いつもの照の強引さはどこいった?

店閉めてでも行けば良かったのに

人生とは悔いることばかりだ…



追悼

彼の愛に応えられなかった私

一方的に別れてしまったけど 

これで良かったのかと心残りがする

いつの日か私が あの世に行ったら

逢えるかな…それとも 天国って 

無の世界で 何も無い空間❓

それならせめて 夢でもいいから

逢いに来てよ〜って勝手な願いかな


私を初恋の相手だと言ってくれて

本当に嬉しかったよ…ありがとうネ

そして初恋よサヨナラ…

            ー完ー

長々とご視聴有難う御座いました

次回の短編小説

「ネオン街の秘話物語」

「愛ママはみた事件簿」

「新米ヘルパー物語」

宜しくお願いします🌺