今年16冊目読了。
今年2冊めの四つ星

 

世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?~経営における「アート」と「サイエンス」~ (光文社新書) Kindle版
山口 周 (著)

 

★★★★☆ 世界のトレンドとしては論理から感性へ流れてきている

 

著者は1970年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科卒業、同大学院文学研究科美学美術史学専攻修士課程修了。電通、ボストン・コンサルティング・グループ等を経て、組織開発・人材育成を専門とするコーン・フェリー・ヘイグループに参画。現在、同社のシニア・クライアント・パートナー。専門はイノベーション、組織開発、人材/リーダーシップ育成。岡本一郎名義の著書もある。
これまでのような「分析」「論理」「理性」に軸足をおいた経営、いわば「サイエンス重視の意思決定」では、今日のように複雑で不安定な世界においてビジネスの舵取りをすることはできない――「直感」と「感性」の時代――組織開発・リーダー育成を専門とするコーン・フェリー・ヘイグループのパートナーによる、複雑化・不安定化したビジネス社会で勝つための画期的論考。
(www.amazon.co.jpから引用)

 

世界のトレンドとしては論理から感性へ流れてきているという。
ビジネスの世界では論理が重要だと思われるかもしれないが、そうではない企業もある。
ソニーはかつてはそいう感性を大事にしていた企業だった。
ウォークマンという製品は当時名誉会長だった井深大氏の「海外出張の際、機内で音楽を聴くための小型・高品質のカセットプレーヤーが欲しい」と飯田市、このリクエストに答えて開発部門が作製した、一品限りの「特注品」だった。
これを同じく創業経営者の盛田昭夫に見せたところ、製品化にゴーサインが出たという誕生秘話がある。
「ねえ、これ見てよ」「おお、いいですね」で決まってしまったわけだ。
実はこれと同じように過去の優れた意思決定の多くは、「感性」や「直感」にもとづいてなされている。
だが、直感はいいけれども非論理的であることがいいということではない。
論理や理性で考えてもシロクロつかない問題に対しては、むしろ直感に頼ることも大事だと著者は言う。
論理と理性に頼るということは、一つの答えに向かって問題を解くということになりがちだ。
だから、その行き着く先はレッドオーシャンだと著者は説く。
かつての日本企業はこのフィールドで「スピード」と「コスト」の2つを武器に勝ってきたが、これからの時代はそうは行かない。
ほんとうの意味での差別化が求められるということだ。
ここに美意識を鍛える意味がある。
自分には美意識がないと思っているので、危機感を感じた一冊だった。
感性を鍛えることを大事にしようと思った。