水辺に行きがち

 

どこへ行こうかと毎週末に向けて悩むわけだが、悩むととりあえず水辺に行きがちなことに気づいた。

 

いつもの荒川はもとより、多摩川、多摩湖からの狭山湖、谷中湖、相模湖、津久井湖、手賀沼、利根川、印旛沼と、100km圏内の水辺はほぼ制覇してしまった。

 

まあ、そもそもそんなに数もないのだけど、ともあれ水辺って好きなんですよね。

 

実家の横には小さいながらに川が流れているし、小学生の時分には父方の実家に行っては川遊びをしていた。

 

またこの時期には稲作もやっていたので手伝ったりして、昔から水に親しんできたのだ。

 

面白いもので海は昔からあんまり行かなかったので、基本的に淡水が好きなんですよね。

 

晴れた日の水面の、一様ながらゆらゆらした感じを見るのがいいんですよね。

 

わかる人いるだろうか。

 

 

しかし、やはり都内近郊、特に荒川にしろ狭山湖にしろ、すでにサイクリングコースとして著名だし、都内からのアクセスもいいので人が多いのよね。

 

私は人混みが嫌いなので、楽しい反面全力ではない。

 

そんな中、先日成田へ行く途中でたまたま通った印旛沼がすごくよかったのよね。

 

一応サイクリングロード的なものは敷設されているが、すでに結構傷んでいるし、そもそも狭い。

 

他のエリア以上に周囲は田舎で何もないことも手伝って、地元民と思しき以外はまばらにしかいないのだ。

 

私はマジで何もない田舎風景が大好きなので、あの感じが良かったなと思い、今日はそこを目指す。

 

 

  道をめちゃ覚えたのでスイスイ

 

千葉方面への行き方も、個人的にルートが固まってきたのでもはや地図を見なくとも行ける。

 

とか言いながら、ちょっと細かなところは念の為確認しながらだが、通れば見覚えがあるものである。

 

前回は走っていたらいつの間にかついている感じだったが、今回は意識的に走っていることもあって、こんな感じの変遷だっけ?なんて発見もあるのも面白い。

 

而してのち辿り着く。

いい天気だ。

 

反対側は木陰も多いのだけど、日向と日陰で気温が全然違うので、そんなコントラストも心地いい。

 

いやね、この右側は田んぼとか山があるんだけど、それ以外何もないのよ。

 

ここしばらく走っても、本当に田んぼと畑と山と川しかないのよ。

 

たまに釣り人がいるけど、それ以外本当に何もないのよ。

 

田舎ってこういうところなんですよね。

 

ここ数年田舎暮らしとかいうキーワードがやたら持て囃されたが、田舎舐めるなとマジで思っているからね。

 

試しにこの景色の中で4時間くらい過ごしてみてほしい。

 

飽きるから。

 

結構ゆっくり目に走っていたのだけど、この区間をおそらく1時間弱走った頃に先日も訪れた風車だった。

 

 

ちなみに川を挟んだ少し向こうの山から黒煙が上がっており、時間を経るごとに大きくなっていたのだが、あれって火事だったのかしら。

 

消防車の音も聞こえなかったので、ただの畑焼きかもしれないが、いずれにせよちょっと気になったぜ。

 

とりあえず満足したので、昼を食べるべくお店を探すことに。

 

こんな畑と田んぼしかないエリアに果たしてあるのか。

 

 

  本日のラーメン:げんぺい

 

最近”ラーメン”ではなく”中華”と調べることが多いのだけど、そうして出てきたのがげんぺいだ。

 

風車からほど近い場所にあるのだが、どうみても住宅街のど真ん中だ。

 

店の名前以外はあえて細かくはみないストロングスタイルを地で行く私は、とりあえず目指す。

 

願うのは店があることだけだ。

 

 

ちゃんとあった。

 

戸建てを店舗兼用に仕立てたような感じで、マジで地元民以外来ないだろうという佇まいだ。

 

中に入ると2人先客があった。

 

テーブルは4つあるが、実に狭い店内だ。

 

どうやって経営が成り立つのか・・・。

 

しかし、その割に結構メニューが充実しているのが驚きだ。

 

私はワンタンメンと餃子を注文した。

 

 

程なくしてラーメンが到着。

 

味は期待通りのよくある街中華の醤油ラーメン。

 

不思議と期待通りでそれ以上になることはまずないのだ。

 

しかし、ワンタンは皮もトゥルっとして滑らかで、肉玉はシンプルで美味しかったね。

 

それにしても昔ながらの店ではワンタンって定番なのかな。

 

 

少しして餃子も到着。

 

正直餃子は皮もふにゃふにゃで、餡の味もそんなでもなかったのでもう一つだったな。

 

とはいえ、こういう街中の一軒家系中華は最低限はクリアしてくるから不思議だ。

 

 

ちなみに私が待っている間にも電話がちょくちょくなっており、どうやら出前でもそれなりにヒキがあるらしい。

 

それであれば店自体は狭くても成り立つところもあるかもしれない。

 

聴いているとチャーハンの注文も入っていたので、名物はそれなのだろうか。

 

 

店を出ると猫が寝転がっているが、目やにや耳にも穴が空いており、なんだか満身創痍だ。

 

少しだけ私にじゃれついたが、得るものがないとわかったのか、早々に離れて行ったのが印象的だった。

 

強く生きろよ。

 

 

  田舎はのどか、のどかな墓場

 

帰りには佐倉城跡に立ち寄り。

 

例によって公園地になっているのだが、割と方々に大なり小なり城があったんだなというのはあちこち行くと思うよね。

 

ただほとんどの場合はお堀とか本殿とかの後のみで、建物自体は残っていないのが大半で、そのスペースは公園として開かれていることが多い。

 

ただここはいくつかは当時のものが残っていたようだ。

これは兵士の便所だそうだ。

 

こんなあけすけな場所では、戦地の緊張感も伴って何も元気を失ってしまわないか。

 

そんなことを思いながら空き地で腹ごなしがてら缶コーヒーを啜る。

 

こんなめちゃくちゃ天気のいい休日の昼下がりにも関わらず、家族連れもまばらでとにかく静かだ。

 

なんなんだこの空間は。

 

燦々と降り注ぐ日差しと、梅雨前のまだ爽やかな風、時折聞こえる名残のような鶯の鳴き声が鳴り響く。

 

私の実家付近も周りに何もなくて、本当に退屈で死にそうだった。

 

自分の趣味の幅だけでなどうしようもない物理的な刺激の少なさは、人を不安にさせる。

 

田舎はのどか、のどかな墓場と謳った曲があるのだが、本当に共感しかしないよな。

 

少しして帰路についたのであった。

 

 

  道とキャパ

 

帰りは人の移動量と道のキャパのバランスが明らかに崩れており、とにかく混んでいた。

 

スイスイ進めるところもすくなく、誰も歩いていない歩道を走る場面もしばしば。

 

路面が荒れまくっているので衝撃が著しく、それだけで結構疲れてしまった。

 

しかし別に明日があるわけでもないので、昔に見慣れた景色を見送りながら帰宅したのであった。

 

罰則がより厳しくなってきた中で、自転車の通れる道は少ないし、あってもかなり厳しいところも多い。

 

もやはそんなことを気にもしなくなったが、とはいえ不便だよな。

 

もう少し整備されることを願うばかりだ。

 

 

他方でそもそも土地の人口や移動数に対して、特に都心部では道のキャパが完全にオーバーしている。

 

元々ある土地に無理やり人をねじ込んだ結果だろう。

 

しかしそこに住まうのは所詮都会に憧れる田舎者だ。

 

日本なんてごく一部を除いてメンタリティも田舎の国だと思っているのだけど、こうしてあちこちすると余計にそれを感じるよな。

 

別にそれは悪いことではないのだけど、みんながそれを自覚した方がもっと住み良い社会になるのではないかとは思うよね。

 

 

移動距離は133km、平均速度19.7km /h、消費カロリー2,250kcalであった。

 

今月目標まで後30km、明日で達成だぜ。