風薫りすぎる5月

 

この土日は明日は終日予定があったので走れるのはこの土曜日だけだ。

 

幸い天気は快晴、よっしゃええ気候や。

 

ところが風が強い。

 

風薫る5月というくらいだからちょっとくらいは風は吹くだろうが、いかんせん今日の風は強かった。

 

しかし、そんなことで挫けている私ではない。

 

それくらいの風は跳ね除けてやろう。

 

なぜなら私は5月生まれだ。

 

きっとどんな風も5月の風は私の味方のはずである。

 

よっしゃ、いったろかい!と意気込んで飛びてたが、実際風は風であった。

 

 

  いきなりやっちまった!初のパンクに遭遇

 

今回は距離を目標にしていたので、ちょうどいい塩梅かつ行ったことのないところということで、実は自転車スポットとしても名高いという関宿城へ行くことに。

 

私は結構歴史建築は好きなので、昔仕事で出張で全国各地に行った折には現地の城巡りをしたものだ。

 

それはともかく、せっかくなのでルートも少し変えて行くことに。

 

いつもの川沿いの道を経由していくのだけど、ここでまさかの事態が。

 

堤防から下道に降った先の道がシームレスにつながっておらず、若干の段差+畦道みたいなところを一瞬経由するところがあったのだが、その着地先が大きな段差になっており、幸いハンドルを取られて転ぶことはなかったし、うまく腕でクッションしたので体へのダメージは回避した。

 

しかしどうも様子がおかしい。

 

なんだか聞きなれない音がしており、一体なんだと思い自転車を止めてみると前輪がパンクしているではないか。

 

確かに強烈に打ちつけたのは間違いないので、これはやっちまったなと思ったものだ。

 

幸いすぐ近くにちょっとしたスペースがあり、またちゃんと予備チューブは持っていたので交換作業に取り掛かることに。

 

 

以前にざっとどんな感じか手順は見ていたしタイヤの構造自体はシンプルなので、外すのは実に難なくできた。

 

そして予備のチューブを押し込むと、あとはタイヤを嵌め込むだけであったが、ここで少し苦労した。

 

シンプルにホイールに沿って嵌め込んでいくだけなのだが、物理的にこれいかんだろ、という感じで止まってしまった。

 

当たり前だが、思っていたよりタイヤ自体に伸縮性がなく、腕力では伸びないのだ。

 

そこで改めてウェブのレクチャー動画を見て、何かポイントがあるんかしらと調べたが、結論ぐいっとはめ込め、ということだったので道具も駆使してぐいっとやったらハマった。

 

ほっと一息ついたのも束の間、本当の苦労はここからだった。

 

 

あとは空気を入れるだけなのだが、持っている空気入れは当然持ち運び用のちっちゃいやつだ。

 

これを一体何回プッシュするのか・・・。

 

ここからはひたすらプッシュプッシュプッシュだ。

 

まじでひたすらなのよね・・・。

 

ようやく体を成す程度には満たされたが、体重をかけながら確かめると明らかに弱い。

 

またプッシュ、確認、弱い、またプッシュ・・・。

 

そんなことを何度か繰り返すうちに、ようやくそれなりの圧まで仕上がった。

 

ここまで時間にして40分くらいだろうか。

 

まさかこんなところでつまづくとは思わなかったが、ともあれこれまでチューブ交換はやったことはなかったし、そもそもこんな機会でもないとやらないからね。

 

やって見ればどうということはないので、今後は困ることはないだろう。

 

ただ、空気入れはまじでしんどいので、自動のやつの購入も検討したいところだ。

 

 

無事復旧したので、ここからペースを上げて目的地を目指すことに。

 

正直今回はたいして時間もかからない想定だったが、こんなところで時間を食ってしまったので大きく遅延。

 

幸い追い風だったので快調に飛ばして無事目的地に到着。

 

高校生らしきを始め、何人かのローディの姿もあった。

 

すでに観光地化されており、全体としてこじんまりとした城だ。

 

建て替えられているようで見た目には綺麗だが、大型建築のような迫力は正直ない。

 

ただ、利根川の三角州みたいなところにあるのだけど、昔は戦略上非常に重要な拠点でもあったらしい。

 

そうでなければこんなところには城なんて作らないよね。

 

周辺は公園地になっており、家族連れや近所の人らしきはのんびり過ごしている。

 

せっかくのなので周遊してみると、裏手は今少し広場があったのだが、なんだか不思議な空間であった。

適宜配置された木の麓に動物のブロンズ像が配置されている。

 

確認できたのはゴリラ、くま、うさぎなどで、漠然とあちこち向いている。

 

なんなんだろうか、ここ。

 

ちなみにちょっとした庭園っぽいエリアもあったのだけど、マムシ注意の看板も。

 

思った以上にデンジャラスなゾーンだったわけだが、歴史の重みを感じつつ、昼を取るために城を後にした。

  今日のラーメン:境逸品 鶏そば 山田屋

 

川を渡ったその先にあったラーメン屋に立ち寄ることに。

 

住宅街のど真ん中にあったのだが、ランチタイムは閉店間際。

 

ちゃんとサイクルラックもあって、実は自転車フレンドリーではないか。

 

どうやら定番メニューの一つは売り切れで、ないですが大丈夫ですか?と聞かれたが、そもそも食べたことないのでわからない。

 

しかし私は大人なので、大丈夫ですよと笑顔で答えてあるやつを頼む。

 

今日は餃子らしきはなかったのでラーメンのみだ。

 

 

運ばれてきたのはこんな住宅街にあるとは思えないオシャレな感じだ。

 

チャーシューは肉肉しさ満載のやつと油たっぷりなザ・チャーシューと2つ乗っている。

 

具は水菜に細メンマ、ゆずの細切れとサッパリ系だ。

 

スープはその名の通り鳥出汁で、香味油含めて上品な味わい。

 

麺はストレート麺だが、するすると入ってくる。

 

全体的にあっさり目だが、油の具合もくどすぎずでよかったね。

 

ただ、卵は煮卵ではなく半熟のゆで卵であった。

 

全体的には整っていて美味しいのは確かだけど、逆にパンチが弱くて値段も1,000円超える割にはもう一癖ほしかったな。

 

でも、店員のにいちゃん達の愛想もよくて、いいお店でしたね。

 

 

  人生同様の向かい風

 

帰りはひたすら向かい風であった。

 

冬場は北東の風が凄まじかったが、この季節は南西の風らしい。

 

江戸川沿いの道をひたすら走ってきたが、ずっと向かい風。

 

もうね、ずっとよ。

 

しかも強い。

 

速度出す以前に前に進むのがそもそもしんどい。

 

それでもなんとか頑張って漕ぐ。

 

 

とはいえ苦しいばかりでなく、結構面白いエリアでもあった。

 

まず川沿いに飛行場みたいなものがあって、そこでなんかの競技用なのかな、飛行機が離着陸しているのだ。

 

1人乗りみたいな小さいやつだけど、どうやら専用の格納庫みたいなやつで運んできて組み立ているらしい。

 

色々あるものだ。

 

ちょうど飛行機が別の飛行機を牽引して飛んでいるのを見かけたが、飛行機でも牽引ってするんですね。

 

 

また自然も豊かで、まず鳥が多い。

 

カラス、鳩、雀といった常連組をはじめ、季節柄燕も飛んでいる。

 

さらにトンビもいれば雉も混じっている。

 

それぞれがそれぞれにではなく、同じエリアに混在しているのもまた面白いものだ。

 

周辺に畑や田んぼもあったので、そうした農作物の残骸達を仲良く分け合っているのかもしれないが、いずれにせよなんだか楽しかったね。

 

時たま飛び立つトンビと横並びに走ったりもして、こういうのが自転車の醍醐味だ。

 

 

そして一瞬だがなんか猫みたいのがいるな?と思ったらイタチだった。

 

一瞬だったので多分だが、道の橋を何か走っていると思ったらぴょいとはねて草むらに消えていった。

 

たぬきはあちこちで見かけるが、野生のイタチは始めてみた。

 

風が鬼ほど強かったがそんな自然と触れ合う道のりは存外悪くなかった。

 

まあ、死ぬほど疲れたが。

 

 

そこから南下する道に至っては風の影響も少なくなったので、へこへこ漕いでいる内に無事帰宅。

 

ただ、思った以上に風吹かれて関宿城、しんどかった。

 

距離122km、平均速度20km /h、消費カロリー1,970kcalであった。

 

それにしても、暑くなってきたので水分自体が美味しいが、終盤になればなるほど普通の水が一番上手いなと感じるようになってきたな。

 

 

  自然はいつでもただそこにある

 

冬場から乗り始めた私にとっては、この温かい季節はただそれだけで快適ではある。

 

しかし風があったし坂があったりイタチが出たりマムシが出たりと、自然はいつでもそこにあって別にこちらの意思には関係なく彼らは存在している。

 

その中で必死にこちらは自転車を漕ぐわけだが、しくじるとこの自転車も故障したり不具合を起こす。

 

しかし、どれも結局自分の力で乗り切れることの方が多いので、それが醍醐味だなと改めて思いましたね。

 

風や坂に負けないためには体を鍛えるしかないし、自転車の不具合は知識をつけて直すしかない。

 

そんなことをしながら勝手に遊んでいる動物達を眺めながら走るのは、自転車の速度感ならではだと思う。

 

明日は別の用事があるので次に乗るのは来週になるが、ともあれいい感じの疲労感を持って、今日も酒を飲んで気持ちよく寝るだけだ。