最近すきま時間が多いので、某漫画サイトで色々読み漁っているのだが、今更だが異世界系の漫画がすごく多い

特に冴えない主人公が異世界に生まれ変わったり召喚されたりして大活躍する系統である(今更)

彼らは大体現代社会の知識を覚えておりそれを異世界人に披露して、異世界人ビックリ主人公ドヤッ、みたいなのが多い

異世界系じゃないところだと、最近は強いパーティを突然追放されたけど主人公がいなくなってからパーティが弱体化、主人公は別の場所で大成功、みたいなパターンが多い

そういうのが多すぎて「きっとこうなるんだな…」っていうのが想像できてしまう

実際に読むとそうでもないのかもだが、どう転んでも想定内というか想像の域を出ないというか…

あとタイトルすごく長い

「最弱の〇〇スキルのせいで〇〇を追い出されたんだけど、〇〇と〇〇して世界最強」みたいなのがすごく多い

何やねんもう、ってなる


妻の話だとこういう作品は「小説家になろう」に投稿されて漫画化されたものが多いらしく、タイトルだけである程度内容が想像できないと淘汰されてしまうから、自然とこういうのが残るらしい

でも、小説とか漫画のタイトルって、作者が短いフレーズの中に色んな意味を込めてあって、作品を読んで初めてなるほどな、とかハッとするような面白さを担ってると思うから、タイトルだけで粗方想像できちゃうのはなんだかな、と感じてしまう



後半はちょっと残念なところだけど最近の漫画の傾向に関しては、ネット記事を読んで納得いくところがあったので覚書として残しておこうと思う

うろ覚えだけど、簡単にまとめるとこうだ


現代社会は不条理であり、今までの漫画にあったような、弱い主人公が人一倍努力して遂には強い敵を打ち倒す、というようなヒーロー像はヤングアダルト世代にはもはや受けません

なぜなら彼らは努力が無駄であると知っているから

健気に頑張るヒロインもうさんくさく映ってしまうのです

現代社会で物を言うのは努力ではなく生まれてきた環境だと彼らは思っています(いわゆる親ガチャ)

それに対抗できるのが「前世の知識」であり、それを駆使して不条理な世界を生き延びる姿が自身の環境に満足できないヤングアダルト世代に響くのです

異世界転生コンテンツが受け入れられているのは、現代を生きる人々が少なからず「異世界に転生したい」と思っているからなのかもしれません

コンテンツは時代を映す鏡であり、そのコンテンツが受け入れられる背景には、相応の需要があるのです


そう考えると、最近の「最強パーティ追い出されたけどオレいなきゃあいつら何もできねぇ!」的なストーリーも現状の待遇に不満を抱いている人々に刺さるのかもしれない

こんなに頑張ってるのに全く評価されない…オレがいなくなったらこの部署まわんないんだからな!みたいな


漫画家の人たちはそういう社会情勢を読み取って、今の社会に何が受けるのかを意識して描いてるのかと思うと改めてすごいなぁと思う


ちなみに個人的には「僕の心のヤバイやつ(秋田書店)」が好きです

女子と話せなくて青春しくじった組だからこういうの読むとキュンキュンしちゃう