今年から新NISA制度が始まり、資産形成や資産運用への関心が高まっています。ベストセラー書籍「ジェイソン流お金の増やし方」「ジェイソン流お金の稼ぎ方」(いずれもぴあ刊)の著者で、人気タレントの厚切りジェイソンさんに、実際の体験談やお金との向き合い方、増やすための考え方や秘訣などをインタビューしました。(デジタル編集部・川野百合子)

厚切りジェイソン
1986年、アメリカ ミシガン州生まれ。17歳でミシガン州立大学に飛び級で入学。卒業後、イリノイ大学大学院に進み、修士課程を修了。現在もIT企業・テラスカイグループの役員も務めており、学校で必須化された英語・プログラミング・金融にも対応可能。また、独自の節約術などお金に対する考え方が好評を得ており、新たな一面を見せている。

 ー早速ですが、本で紹介しているお金の「増やし方」、「稼ぎ方」のポイントを教えてください。

 ポイントはお金を増やすことです(笑)。本の内容を簡単に紹介すると、「増やし方」は、僕が実際に稼いだ後の段階で、お金をどう思っているのか。どういう価値観で考えているのか。投資する時は、どういうことを見て金融商品を選んでいるのか―というようなことを説明しています。
 「稼ぎ方」は、稼ぐ前の段階というか、稼ぐにはどういう考え方で、どうすればより出世しやすいか、実際にやってきた方法を書いています。簡単に言うと、他の人ができないようなスキルやいくつかのスキルの組み合わせを身につけ、それを全部使えるような場所を見つけて、相手に認めてもらうように交渉することです。それを全部やらなければ、結局相手の都合で安く使われることになるので、もっと(給料や報酬が)もらえたはずなのに、もらえていないかもしれない。ちゃんと自分の価値を分かった上で、その価値をもらい続けるまでは交渉し続けることが大事だと紹介しています。

 ー「増やし方」の中で、ストイックな節約方法も紹介していますよね。

 ストイックと見る人はいるけど、これはあくまでも僕の生き方で、僕は節約している感じもありません。いかに安く生活できるか、ほぼゲーム感覚で楽しみながらやっています。結果的にそれが投資できるお金になっていったということです。「それを全部やらなければダメですよ」という話ではありません。ただ、もし参考になるところがあれば、それを部分的にでも活用すれば、投資できるお金を増やせるかもしれないというヒントになればいいなと思っています。

 実は「ストイックですね」とかなり言われます。でも、この節約を全部できないから最初から諦める、全部やらないというのはどうなんでしょう。人の考え方に触れて、そういう見方もあるんだなと、工夫して自分なりに使えるものを見つけていけいばいいと思います。

2021年11月に発売し70万部のベストセラー「ジェイソン流お金の増やし方」(左)と2023年11月の発売後8万部を突破した「ジェイソン流お金の稼ぎ方」

2021年11月に発売し70万部のベストセラー「ジェイソン流お金の増やし方」(左)と2023年11月の発売後8万部を突破した「ジェイソン流お金の稼ぎ方」

 ー「増やし方」を出版後に「稼ぎ方」を執筆する上で、何か反響がありましたか。

 「言っていることは論理的に正しいんだけど、そもそも投資できるお金ないよ」「やりたいけどさ、投資できるお金ないよ。収入が高い人はいいよな」という声が多くありました。な