北海道でキケンなオイニーのする商品を見つけました。
口いっぱいに広がる野生の香り。動物たちの雄叫びが聞こえてきそうな味わい。
そう、今回は「トド肉」や「熊肉」を使った料理のご紹介です。
体を張って、野生を感じました。本当にやめておけばよかった。
「株式会社 北都」が製造する、獣の肉を使った商品のラインナップを紹介します。
知られざる獣たちの世界
食べ慣れない食材には結構ビビるタイプ。メシ通レポーターの裸電球です。
今回はちょっと怖いです。振り切った食材でアレコレ作っている会社を見つけてしまったのです。トドの大和煮に熊カレーなどなど……。ヘビーな商品が並びます。
これらは「北都」という会社が製造し、それを「北海谷 米谷物産」がネット販売している商品。今回はその「北海谷 米谷物産」の米谷店長にお話を伺いました。
そして、米谷店長には「忖度することなく、正直な感想を言っていい」とのお許しをいただきました。
マジか。
▲えぞ鹿カレー 1,080円
それでは早速、この中ではビギナー用と思われる「えぞ鹿カレー」から味わっていきましょう。
北海道といえばこの動物ですよね! ドライブしていると、しょっちゅう見かけます。道路に飛び出してくるカワイイやつです。
人差し指を入れてパッカーンって出来ないタイプのやつなので、久しぶりに缶切りを使いました。いや、なんだか懐かしくて最高じゃないですか。
缶を開けたらそれを鍋で熱します。こちらもアナログな方法で期待が高まりますね。今のところ獣臭はしていないです。
こいつは「味方」の気がします。
北海道では作物を荒らす害獣として農家さんを困らせる存在ではありますが、クセがなくて美味しいんですよね。ジビエ食材としても人気ですし。安心感を持ちつつ一口。
うんまぁ〜!
これは美味しい、奇をてらっていないカレーです。スパイスもしっかり効いていて、コクもたまりません。えぞ鹿肉は全く臭みもなく、適度な食感を残しつつ、ホロリと崩れる柔らかさもあります。美味しい!
……はぁこれで終わりたいな(本音)。
初めて食べる「熊肉」の味とは
▲熊カレー 1,080円
続いて、ああイヤだな。熊カレーを食べたいと思います。一般的に熊肉は臭いと言われています。この先入観だけで、胸いっぱい。
カレーは豚肉or牛肉でいいでしょうが!
……それではこちらも温めていきましょう。さすがは熊。鍋の中でも、怖いくらいに勇ましく立っています。なにこれ怖い。
そもそも、なんでこんなに量が多いんだろうか。熊ってだけで心にブレーキがかかっているのに。本気を感じます。
販売元の米谷店長にお話を伺ったところ、やはり2人前~2.5人前くらいはあるそう。「缶詰の規格を増やすと経費がかかるから、きっとこのサイズと甘露煮のサイズの2種類で回してるのではないか」とのこと。なるほど。
息子のおもちゃ箱からジャングルのセットを引っ張り出してきてディスプレイ。野性感マシマシ。自分で自分を追い込んでいきます。
いるねぇ。これ。熊さんいるねぇ。フンワリ鼻先に熊さん来るねぇ。
食べたところがそうだったのか、脂身が多めでプルプルの食感。最初は感じなかったのですが、奥底から「力強い何か」が迫ってきます。
牛肉・豚肉・鶏肉で育った私ですから、脳みそが勝手に間違い探しをしているだけかもしれませんが、やっぱり食べたことのない香りに向けて味覚が集中してしまいます。