上司や同僚、あるいはお客様からのささいな一言で、一気にやる気を削がれることがありませか?
こちらの話しを折るように「それって前例があるの?」「今必要ある?」といった発言をされると、一気にモチベーションが下がってしまい、それ以上話しを続けようという気持ちも失せてしまいます。
こうした厄介な人達に出合ったとき、どう対処したら良いのでしょうか。
多くの人は、絶えずモチベーションが上ったり下がったりしてるものです。
もちろん人によってその頻度や幅は違いますが、周囲の人達の言動によってモチベーションを大きく下げてしまっている人は多く存在します。
そのようなモチベーションを下げる人達は、悪意があって相手のモチベーションを下げようとしているのではなく、よかれと思って余計な言動をしていることも多いものです。
例えば、一回言えばわかると思っている人に対して3回言ってしまう人。「さっき頼んだ件、よろしくね」「わかりました」「ごめん、もう一回言っとくけど大丈夫だよね?」「わかってます」。
そして帰り際にも「絶対忘れないでね」と念押しをされ、更にメールでもリマインドされるとどんな気持ちになるでしょうか?
言われた方は全く信用されていないという気がすると共に、モチベーションは一気に下がります。
一方こうした念押しを喜ぶタイプも存在します。
気にしてくれるのが嬉しい人や、純粋に忘れっぽいというタイプです。
つまり、善意による言動は、誰もがモチベーションが下がる行為とは言えないのですが、大抵の場合は「相手のモチベーションを下げている」と言
う事実に気がついていない、ということです。
仕事でもプライベートでも「対面」が減り、メールやチャットでのコミュニケーションが増え、感情も伝わりにくくなっている上、そのような人達は相手の顔が曇ったくらいではモチベーションを下げていることに気付きません。
逆に善意で発言していますから、むしろ相手に「よし頑張ろう」というモチベーションを上げるきっかけとなった、というふうに思っている可能性すらあります。善意が基本となっていると、非常に厄介な存在となるのです。
モチベーションを下げてくる人は、いわゆるズレた発言が多い傾向があります。要は、相手からすると「自分のことをわかってくれていない」、「違う思い込みをされている」と感じる発言を連発するのです。
さらにそのズレた発言が「そうに違いない」とか「自分だけではなく、職場でよく耳にするから」といったへんな確信めいたものがあるので、言われた人のモチベーションは大きく下がってしまいます。
「私はそうではありません」とはっきりと言える関係であれば話しは進んで行くのですが、この人に言ってもしょうがないなと思ったら、やる気が無くなるほかありません。
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例えば、会社組織においては、責任を回避する上司、要は「守ってくれない上司」に当たるとモチベーションが大いに下がると言う話しを良く耳にします。
人材開発系企業のアンケート結果では、ダメな上司の一位は大抵がこのような守ってくれない上司の評判が一番多いという結果なのです。
こういった上司は、「困ったときに逃げる」「いざとなれば責任回避」というワードで一般的に表現されがちです。
こういう上司がいるとモチベーションが下がるというのはいちばん「あるある」な話しではないでしょうか。
ではどのような状況が守ってくれない上司を生んでしまうのか。そもそも、こうした上司には守るに守れない弱点も存在します。
部下の失敗について「俺が責任を取る」と見得を切っても、今時の会社の報告システムでは、コンプライアンス上、事実関係を事細かに説明する
必要があります。男気を見せるべく脚色などできない仕組みなのです。
そうなると、部下のミスを自分の責任としたくとも、関係者を明らかにして報告しなければ上司自体が処罰されることにもなります。そうなると庇いたくても庇いきれないということにつながるのです。
守りたくても守れない、今時の上司の立場も理解しておかなければならないのかも知れません。そうは言っても、上司のことを「ずるい」と感じて
しまうシーンには遭遇するすることもあるでしょう。
ですが、知っていてほしいのは、部下を守ろうとしない上司を高く評価する会社はこれからの時代にも絶対にありません。
コンプライアンス上のルールを優先して正直に報告しても、責任回避するような姿勢では全く評価されないのです。
もっと言うと、報告内容が淡々とした事実であっても、自らの責任で部下を守ろうとする「姿勢」の上司は、「責任感がある、信頼できるリーダー」として間違いなく高く評価されるのです。
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冒頭のケースのように相手のやる気、モチベーションを削いでしまうような発言をする上司は、自分の責任となることを予測して予防線を張って
いるようなもので、その時点で責任回避をしているのです。
上司たるもの部下の言動の全てに責任を持ち、トラブルには全力で率先して問題解決に努めるといった心得は既に消え失せてしまっているのかも知れません。
あなたにも事情があって、上司にどうしても守って欲しいということがあれば、直属上司以外の頼れる存在の目星を付けておきましょう。
担当の役員や近隣部署の部長など、直属ではないが社内的に影響力のある人です。
そういった拠り所的な「場所」を持っておく考え方は、これからもっとフラット化する組織のスタッフには必須の条件になるものと思えます。
基本的に、直属の上司は自分を守ってくれない程度の存在として考え、且つモチベーションを上げて提案しても反応に期待しないものとし、「万が
一助けてくれたらありがたい」程度に留めておくのが良いかも知れません。


