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友人から、「こんなことがあって」と話をされた時、
自分にも似たような体験があったとします。
 
 
反射的に「わかる、すごくよくわかる!」と反応する
ことがあると思います。特に女性間の会話の中で
よく聞くような感じもします。
 
 
これを、相手の気持ちに寄り添った、相手を理解
する適切な対応だと捉えてしまう人も多いのでは
ないでしょうか。
 
 
実は、「わかる」という気持ちは「同感」と言われる
もので、相手の気持ちではなく相手の話を聞いた
ときの「自分の気持ち」なのですね。
 
 
相手と同じような体験、出来事があっても、「同じ」
ということはなく、「同じ気持ち」には絶対になること
はありません。
 
 
それなのに、全てを悟っているような、「わかる」と
いう表現は、間違っていたとしても「わかったような」
錯覚に陥ってしまうのです。
 
*
 
我々日本人は、相手を「察する」、「思いやる」という
独特のメンタリティで生きてきました。
 
 
なので、「わかったような」感覚に一体感を抱き易い
のです。
 
 
話した相手も、受取った方も、「同じ感覚」で共有した
ような錯覚に陥るのです。
 
 
これは、本来なら長い時間を掛けて培うべき「安心」や
「信頼」に良く似た気持ちを一時的に抱かせるのです。
 
 
そして、同時に相手に依存する感情が生まれす。
人間関係は、多かれ少なかれ依存関係で成り立つと
も言え、依存関係が悪いという訳ではありません。
 
 
しかしながら、依存関係は攻撃感情と表裏一体である
ことにも注意が必要です。
 
 
家族や恋人となると、他人と比べて依存度が高い為、
強い口調や態度となることをイメージすると解り易い
と思います。
 
 
過度の依存関係は、攻撃対象にもなり易いのす。
 
 
「わかってくれている」と思っていた相手に、違う意見
を主張される、相手が受け入れてくれなかった場合、
「裏切られた」という気持ちを持ってしまう。
 
ですので、職場や友人関係で強い依存関係となった
場合、相手から攻撃されやすくなるとも思っていた方
が良いのです。
 
何でも話してくれて、頼られる方も嬉しくて、いつも相
談に乗っていた関係。
 
 
にも拘らず、ほんのちょっとのすれ違いをきっかけに
して手のひらを返したように攻撃されてしまう。たまっ
たものではありませんね。
 
 
行き過ぎた依存関係が、人間関係に決定的な溝を
作ることにもなりかねないのです。
 
 
実際にそのような経験をされた方も多いのではない
でしょうか。私は人事の仕事なので依存関係には人
一倍気を付けているように心掛けています。
 
*
 
では、過度の依存関係に陥らない為に、相手とは、
どのように関われば良いのでしょうか。
 
 
相手と同じ気持ちになる「同感」よりも、「共感」に止め
ることが大切です。
 
 
同感が「私も同じように感じる」と伝えるのに対し、共感
は「私にはわからないが、あなたがそう感じるのなら」と
伝えることです。
 
 
「あなたの気持ちを受取ったこと」を伝える関わり方です。
相手が「つらかった」と言った場合、「つらいよね」と同感
するのではなく、「(あなたは)つらかったんだよね」という
違いです。
 
 
「共感」は、「同感」に比べて冷淡な印象を受けてしまい
ますが、この距離感こそが凄く重要となります。
 
それが相手との対等な関係を築くことに繋がります。
 
適度な距離があるからこそ、相手を尊重することに繋が
り、より健全な人間関係を保つことができます。
 
 
日本語というのは、主語を省いてしまう言語ですので、
判り難い部分がありますが、同感の主語は「私」であり、
共感のそれは「あなた」となるのです。
 
 
もちろん会話の中の同感対応が、絶対的にだめだと言
 うことではありません。
 
 
ですが、余計な攻撃のリスクを防ぎ、理解し信頼できる
関係を築くための「共感対応」を心掛けていくべきだと
思うのです。
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