これから、超高齢化社会の本格到来とあいまって、
20年後は一人暮らしが4割と言われる日本社会。
昨今、「孤独」や「お一人様」という言葉も定着し、
日本では明らかに市民権を得ています。
日本では、どちらかというと孤独を謳歌し楽しむ、
孤独に肯定的な社会となっていますよね。
ところが、世界の中でそんな日本を見てみると、
日本人は家族以外の集団との繋がりが極端に
薄いのです。
社会の結束力や人間関係の豊かさを示す社会関係
資本の指数は149ヶ国中101位なのだとか。
そんな中にあって、日本の男性、それも中高年の
オジサンの「孤独」は非常に心配なレベルです。
退職間近のオジサンである私にとっても、非常に
身につまされる事態なのであります。
そして、私の会社にも孤独予備軍のオジサン達が
わんさかとひしめいている状況なのです。
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定年退職後、家族の「粗大ゴミ」と化してしまい
引きこもってしまうオジサン。
妻の死後、生きる意欲をなくすオジサン。近所や
地域に溶け込めず孤立してしまうオジサン。
自慢話や説教ばかりか、何かにつけてクレームを
つけて「老害」化してしまうオジサン。
そして、年齢を重ねて不幸だと感じてしまうのは、
先進国では日本人だけなのです。
第一に「プライドの生物」であるオジサンは慈善、
ボランティア、高齢者支援などのサービス受益者
になることに抵抗を示します。
第二に「武士のように誇り高く孤高であるべしと
いう美学がオジサンに孤独を強いているのです。
こういった、痛々しいほどの日本人オジサン達の
姿は、「コミュニケーション能力が圧倒的に弱い」
ことに起因することでもあるのです。
オジサン達はとにかく「おしゃべり」ができない。
内にこもることが多くて、笑わないし、笑えない。
女性同士と比べると、その差は歴然としています。
飲食店などで向き合って「おしゃべり」しているの
は殆どが女性同士なのです。
男性同士の場合は大体、仕事の話が殆ど。延々
と向き合って「おしゃべり」しているのは大体、女性。
一説には、女性は一日平均2万語を話すのに、
男性は7千語。つまり女性は男性の3倍しゃべって
いるのだとか。
また、女性は「共感トーク」、男性は「報告トーク」
とも言われ、基本的に大きな隔たりがあるのです。
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このような現実に直面しているオジサン達に向か
って、「コミュ力」を磨けと言うほど残酷なことはあり
ません。
孤独なオジサン達に、誰かとつながれ、というのも、
肥満の人にただ「痩せろ」と言うのと同様、効果は
ありません。
オジサン達が、孤独のドツボにはまって心身を病ま
ないための処方箋とはどのようなものでしょう。
この先、クレーマー、老害オジサンとなって嫌われ
無いように心掛けて行くこととは。
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・挨拶して、先ず壁を破りましょう。
・とにかく、ほめ上手になりましょう。
・先ず、聞き役に徹しましょう。
・ふだんから、笑顔でいましょう。
・いつでも、感謝してお礼を言いましょう。
まさに旬なオジサン達の代表のような私も、この
五つを意識して実践しようと思っているのです。
昨今オジサン化していると言われている女性の
方々にも意識いただきたいことです。
共に、幸せなオジサンの世界を目指しましょう。


