「心が強い人」になるために - クーリエ・ジャポン4月号 - | プレッシャーに強くなる方法!メンタルトレーニングで脳と心を鍛える

プレッシャーに強くなる方法!メンタルトレーニングで脳と心を鍛える

2020年東京オリンピック|プレッシャー克服メンタルトレーニング

プレッシャーに強くなる!脳と心を鍛えるサイバーヨガ・スタジオの辻です.


『クーリエ・ジャポン4月号』~心が強い人になるために~という特集が組まれていることをお客様から教えていただきました.

クーリエ・ジャポン4月号

それぞれの立場から“心の強さ”について語られています.


プロ・テニスプレイヤーのナダル選手がポーカーでストレスに強い心をつくっているという記事もあったりととても面白い内容でした.


特集の中で特に冒頭の,ニューヨーク・タイムズ・マガジンの記事である


~遺伝子研究が解き明かす「プレッシャーに強い人」はここが違う!~が最高に読み応えのある記事でした.


わずか4ページの記事ですが,科学的にプレッシャーに強い人とそうでない人の違いについて書かれています.


私も以前ブログ記事でプレッシャーがかかる方が本領を発揮するアスリートが少なからず存在する と書かせていただきました.


「クーリエ・ジャポン」でも明記されているように


実際,プレッシャーに強い人は血管が開き,血流の流れが良くなるのに対し,


プレッシャーに弱い人は血管が閉じ,血流の流れが悪くなります


つまりプレッシャーに弱い人は,自律神経の中の交感神経が活性化し,筋肉が収縮し,血流が悪くなるということです.


当然,エネルギーをより必要とし,血中の酸素濃度が低下し,脳機能も低下していきます.


筋肉も緊張して満足に身体が動かせなくなり,結果,運動パフォーマンスが悪くなるというメカニズムです.


話をを戻しますが今回の特集記事で素晴らしいのは,自律神経よりおおもとの遺伝子に着目している点です.


記事によりますと,COMTというドーパミンの分解に関わる遺伝子がプレッシャーを強く受ける人とそうでない人の違いを生んでいるそうです.


「COMT」には大きく2種類の遺伝子型が存在し,ドーパミンを素早く分解できる戦士型,分解の遅い心配性型に分かれます.


分解が速い「COMT」遺伝子を保有している人は,


パニック時に発生する大量のドーパミンを素早く処理し,計画から実行という脳内処理がスムーズに行われます


一方,分解が遅い人は,ストレスによって大量に脳内に発生したドーパミンが処理しきれず,フリーズ状態になってしまうそうです.


ただ,この2種類の遺伝子型はそれぞれ一長一短あり,


分解が速い遺伝子は,あくまでもストレスが加わった時にパフォーマンスを向上させ,


安静状態では分解が遅い遺伝子の方が一貫して高い認知力を発揮させるそうです.


そして,打たれ負けしない程度のストレス負荷をかけ続ける訓練を積んでいくと,


分解が速い人たちよりも本番でのパフォーマンスが向上していくケースが多々あるそうです.


これは,私も以前から明記している通り,リラクセーションではなく,ストレスというバーベルを持ち上げる作業にあたります.


日本のメンタルトレーニングの主軸がリラクセーション技法やポジティブイメージ,セルフトークというようにリラクセーション重視のため,


やはり本番でのメンタルの強さの獲得には難航しているようです.


リラクセーションは今現在のストレスを緩和してくれますが,ストレスに対する抵抗力をつけてくれるわけではないからです.


今回の特集記事でも明らかなように,やはり海外の方がメンタルについては20年先を行っているように個人的に感じます.


それは海外と日本のメンタルトレーナーの大きな違いの一つの要因として,


生理学的な知識に精通している量の差となって現れているように感じます.


ですので,日本の場合,どうしても昔ながらのやり方,経験則を重視する傾向が強く,


その結果,日本の専門家が“本番に強い心”などについて語る際,


やはりポジティブな心の持ち方であったり,腹式呼吸,正しい目標設定の仕方がほとんどで20年前と変わらない内容になってしまいます.


しかし,今までこのやり方でうまくいかずに現在に至っていますので,


どこかで海外勢のような科学的な知見を生かしたメンタルトレーニングが望まれるといえます.


筑波大学発ベンチャー株式会社サイバー・ヨガ研究所代表取締役 辻 良史

無敗脳ヨガ 」ブログ


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