米国のハイテク・グロース株の下げを契機にここ2日間で日本株も大きく下げました。その主な理由は米国の通貨希釈に伴うインフレ懸念とされており、金利上昇が警戒されています。つい先程発表の米消費者物価指数が予想以上に上がって米国債金利が急騰していたりします。
今後の作戦を考える上で現時点の情報を頭の中を整理してみました。
テクニカル
今回は今年に入ってから今までの下げとは違い、上昇トレンドが終わり下降トレンドに入るか瀬戸際での下抜けなので、中期的にはかなり弱いチャートになってしまっており、いよいよ25日線が75日線をデッドクロスしようかというところでしょうか。

長期支持線の200日線は26,500円付近であり、かなり大きい調整になるならここまでは意識されます。またこのラインは昨年末の上昇前の水準でもあるので、ここまで来てようやく窓埋めという形になります。
またここ2日で急ピッチの下げでしたが、出来高は全然伴っていなくむしろ少なめです。この下げを仕掛け(騙し)と捉えるか、セリクラがもっと後でくると捉えるかですが・・
ファンダメンタルズ
今は決算発表シーズンでGW前と比べると日経EPSは20%以上上昇してPERは17倍以下まで下がってきました。この勢いだとコロナショック前の水準(1,800円)近くまで回復しそうです。

例年この決算発表時期に日経EPSがプラトーに達するのは5月15~20日くらいなので、今の水準が割高かどうかはその辺りには決まってくると思われます。
また金利絡みで気になるのがマネーの量ですが、米国のマネーストックM2の推移を見ると3月時点ですが今の所はまだ堅調に増えているような気がします。
日銀ETF買い
昨日前場はTOPIXベースで2%手前の大きな下げ、そして今日も大きめの続落でしたがいずれも日銀は買ってきませんでした。
いまいちルールが読めませんが4月の買いも考慮するとTOPIX-2%は行かないと買わないという噂もあります。いずれにしてもテーパリングが明確で、ETF買い金額は1兆円/年以下になるんじゃないでしょうか。
そうなると今までのような日本株の底固さがなくなって暴落しやすくなります。
裁定買い/売り
5月7日の時点では裁定売り金額が再び裁定買いを上回っています。金額的にも小さめなので解消売りのポテンシャルはさほど大きくないと言えます。

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色々書きましたが、結局のところは下げ始めてまだ2日ですし、もう少し日柄を見ないと何とも言えないというのが結論です。
下へオーバーシュートしやすい環境になってますしまだ下がりきったとは思えませんので、今は無理ない範囲でのエントリーもいいと思いますが基本はタイミング待つのが賢明かと思います。
