2024年も半分以上が終わり、相続税路線価が発表されました。不動産投資の方も大きく分けて2エリアで全40戸、愛知では戸建と集合住宅(アパマン)を運営しており安定してきつつあります。
そこで東京戸建、愛知戸建、愛知アパマンの3グループに分けて、それぞれの特徴を統計的に調べてみました。それぞれの戸数/棟数と構造は下の表のとおりで、戸建は全て木造、アパマンは重量鉄骨または鉄筋コンクリート(RC)です。
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まずは所有物件の基本情報となる築年数と駅徒歩距離から見ていきます。
2024年時点での平均の築年数ですが、戸建はいずれのエリアも40年超え、アパマンは25年超えとそれなりに年季が入ってきており、古い物件では築50年を超えてきています。
平均の駅徒歩距離では愛知アパマンで6分強、東京戸建は8分強、愛知戸建は15分程度と、戸建に比べてアパマンでは駅に近い立地を選んでいる傾向がありました。
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次に賃貸に関するパラメータを見ていきます。
平均床面積は1Rから3LDKまでばらつきのあるアパマンは狭めとなりました。戸建では東京は小振りの物が多く、愛知の方がゆったり面積が確保されています。
戸当り平均賃料では面積とは裏腹にエリアで圧倒的な差が出ています。愛知物件では築年や構造面では不利ですが、面積の広さで戸建の方が若干高めの賃料になっています。
収益性を見る上で最も重要だと思うパラメータの一つである平均坪賃料(床面積あたりの賃料)ですが、これもエリア差が非常に大きいです。面積あたりとなると築年・構造の差で戸建よりアパマンに分があります。
平均グロス(表面)利回りは購入時諸費用や経費を考慮せず賃料と購入価格だけで見ているため修繕費の分戸建がアパマンより有利になりやすいですが、東京戸建が愛知アパマンより高いのが意外でした。購入時期の影響も大きいでしょう。
戸当りの平均価格も諸経費や修繕費を考慮していませんが東京戸建が高いのは当然として、愛知の戸建とアパマンでおよそ倍の差がある結果となりました。アパマンの方が同エリアでも立地が良く地価が高いのもありますが、やはり一番は建物価格の分でしょう。
戸当りの固都税では地価の高い東京戸建より建物価格が高い愛知アパマンの方が上になり、土地よりも建物が効いてきます。賃料差も考えると東京戸建の税金パフォーマンスはかなり高いと言え、逆に愛知アパマンはかなり負担が重いです。
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最後に地価に関するデータです、最終的な投資パフォーマンスに関わってくる部分のため重要です。
路線価(2024年)では当然ですが東京が愛知を圧倒しています。一方愛知でもアパマンが戸建を明確に上回っており、アパマンのエリア内での立地の良さを裏付けています。
ミクロな立地の指標とある道路幅の平均値です。東京戸建は細街路にあるものが多く平均4mを切っています。アパマンは広い道路に面している所が多く平均13m超で、路線価にも多少反映されています。
路線価上昇率も立地の指標となりますが、意外にも愛知アパマンが東京戸建に肉薄しており、5年で20%前後の上昇となっています。地方でも値上がり益を大きく得るなら立地を重視する必要があるという事になります。
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まとめると、次のような序列になると思いました。
客付けし易さ
東京戸建 > 愛知アパマン ≒ 愛知戸建
融資付けし易さ
愛知アパマン > 愛知戸建 ≧ 東京戸建
固定費負担の軽さ
愛知戸建 ≧ 東京戸建 ≫ 愛知アパマン
修繕費負担の軽さ
東京戸建 > 愛知アパマン > 愛知戸建
賃料値上がり期待
東京戸建 ≫ 愛知戸建 ≧ 愛知アパマン
売値値上がり期待
東京戸建 > 愛知アパマン > 愛知戸建
それぞれ一長一短ありますが、やはり不動産投資は立地が非常に物を言うという点は間違いないと思います。