以前買付を入れた際に記事にした7号物件ですが、その後売買契約と、金融機関との金銭消費貸借契約を済ませ、このほど決済・引き渡しが終了して所有物件となりました。
物件概要は前の記事にも書きましたが、いい所もある反面色々難点があります(詳細はアメンバー限定記事で)。
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○築年不詳、木造テラスハウス(2戸1)
〇建物未登記
○東京都内(山手線内側)、地下鉄駅徒歩7分
○所有権、準公道接道、再建築可
〇現況ほぼ廃墟、5年以上住んでいない
〇水道管が他人敷地通過(共有管)
〇水道メーターが玄関内側
〇確定測量済
○業者売主&専任媒介
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売却の経緯は元の所有者が亡くなり、相続人のいない物件を業者が買い取って転売されていた物件ですが、普通にネットに出ていました。仲介業者が元々物件の情報を得ていたそうですが、自分自身で物件を仕入れることができず一度知人の不動産業者に買い取ってもらった上で、再販するという手法のようでした。
こういう状況の場合、業者さんはおそらく固定資産税評価額あたりで仕入れたと推測されます。売出価格はエリアの割に安めでしたが、建物もボロボロで未登記、築年不詳、連棟式とハードルが高いのでしばらく敬遠されていたようです。
連棟式ではありますがこのエリアの再建築可・所有権物件としては滅多に出ない価格帯の物件で、床面積が60㎡近くあるので、ある程度直せばファミリー等に14~15万円程度で貸せそうに思いました。
隣家とのトラブル、修繕費や水道管リスクを加味して、大体固定資産税評価以上路線価未満くらいの価格で指値したところ割とすんなりと通ってしまい、購入の運びとなりました。
物件状況的に当然ながらノンバンク(三井住友トラストL&F)以外の融資は難しく、「表示登記申請受理」が金消契約の、「表示登記完了」が決済の条件となりましたが審査は何とかOKが出ました(期間25年、頭金1割強、共同担保なし)。
くっついている隣の建物は単独で登記済だったらしく、こちらも隣家の同意は必要なく単独で建物登記を上げることになり、売買停止条件だった建物登記もスムーズに進みました。
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連棟式物件では土地利用が制限されてしまいますが、個人投資家らしく気長に構えられるなら出口戦略は色々あります。
・このままインカムゲイン(家賃)を得続ける
・隣家を買い取り、時期をみて新築建て替え
・隣家所有者(将来の所有者を含む)に売却
この中でどう転んでもいいようにするには、最低限の修繕・安めの家賃で当面賃貸するという答えになるでしょう。賃貸条件を普通借家(簡単に出ていってもらえない)にするか定期借家(賃料が安くなる)にするかは悩ましい判断です。
最低限住めるようにする+αで400万円くらいはかかると見込んでいるリフォーム資金については一応業者に仮見積もりを出してもらい、日本政策金融公庫に融資を申し込んでみました。
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また屋内に水道バルブ・メーターを付ける場所があるという仕様のため、東京都水道局に水道利用開始、メーター取付を依頼したところ、特に費用負担なく「モバイルメーター」なるものを付けてもらえることになりました。
これは検針員が近づくだけで、利用料や異常を知らせてくれるという優れモノで、建物内に入る必要がなくなります。バッテリーは内蔵でしかもそのまま8年ほど持つらしく、メーター自体の寿命とほぼ同じなので丸ごと交換すればいいとのこと(とはいえ年に1回はメンテナンスが推奨されるようです)。
年明けの賃貸繁忙期前を目標に賃貸できる状態に持って行きたいと思っています。